桃田賢斗ファイナル4年ぶりV、第3ゲームで大逆転

引用元:日刊スポーツ
桃田賢斗ファイナル4年ぶりV、第3ゲームで大逆転

<バドミントン:ワールドツアーファイナル>◇最終日◇15日◇中国・広州◇男子シングルス決勝

【写真】優勝トロフィーを手にピースサインする桃田賢斗

男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗(25=NTT東日本)が同8位のギンティン(インドネシア)に17-21、21-17、21-14で勝利し、15年以来4年ぶりの優勝を飾った。

劇的な逆転勝利だった。1-1で迎えた勝負の第3ゲーム。一時は5-12と絶体絶命のピンチに追い込まれた。それでも、日本の絶対的なエースは冷静だった。7連続得点で12-12と同点に追いつく。そこからは底力を見せて突き放して勝負を決めた。

多くの大舞台を踏んでいながら、いまだにどの試合でも「緊張する」という桃田。大観衆の中、序盤からリズムを作れなかった。前回対戦した10月のフランスオープン(OP)準々決勝ではストレート負け。そのイメージが残っているのか一進一退の攻防が続く中、第1ゲームを17-17から4連続失点で落とした。続く第2ゲームも接戦となったが、15-15からの4連続得点で突き放し1-1のタイに戻し、第3ゲームの死闘を逆転で制した。

今年最後の国際大会に勝利し、今季ワールドツアーで11勝を挙げた。東京オリンピック(五輪)選考レースが始まった4月末以降でも6勝を挙げ、東京五輪出場を確実にした。今年はスピードを課題に挙げ、早い攻撃を仕掛けることを意識しながらプレー。大きなケガもなく1年を戦い続けたことも好調を維持できた要因だ。6月から専属のトレーナーに帯同してもらい、体調面をチェック。連戦で疲れが見えた7月のタイOPや11月の香港OPを欠場し、体力回復に努めた。一足早くチームに戻ることで「体も休めることができたし、遠征中ではできない基礎練習や、トレーニングなどを積むことができた」と自分の体と相談しながら万全の状態で試合に臨み結果を残すことができた。

今年は国内のリーグ戦を残すのみ。1月からはいよいよ東京五輪に向けた調整期間となる。19年を全力で戦い抜いた桃田は来年、いよいよ東京五輪の金メダルに向けて走り出す。