柔道、体操、競泳、バド女子……。東京五輪代表選考“激戦区”を展望。

引用元:Number Web
柔道、体操、競泳、バド女子……。東京五輪代表選考“激戦区”を展望。

 2020年を迎え、今年はついにオリンピックイヤーとなった。

 すでに内定が出ている競技もあるオリンピック代表だが、多くの競技では、ここから代表をめぐる競争が本格化してくる。

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 それは各競技の第一人者たちにとっても同様だ。

 競技レベルが上がったことで競争が熾烈となっているのが、バドミントンだ。

 2019年夏に行なわれた世界選手権で、日本は男女シングルス、男女ダブルス、ミックスダブルスの全5種目でメダルを獲得した。それぞれの種目で強化に奏功し、さらに層も厚みを増している。

リオ五輪優勝ペアが日本勢では3番手。
 中でもハイレベルな争いとなっているのが、女子ダブルスだ。

 ダブルスは世界ランキング8位以内に2組以上ランクしているときは、1国から2組が出場でき、1組のみの場合は、1組と定められている。これは男女共通だ。

 五輪代表の対象となるランキングは2020年4月30日に発表されるもの。つまり、佳境に入っていると言ってよい。

 女子ダブルスと言えば、リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した高橋礼華、松友美佐紀組を覚えている方も少なくないだろう。

 だが、そんな彼女たちが東京五輪では代表に入れるかどうか、厳しい状況にある。

 2019年12月17日現在の世界ランキングを見ると、昨夏の世界選手権準優勝の福島由紀、廣田彩花組が2位。3位は同優勝の永原和可那、松本麻佑組。高橋、松友組は4位に位置している。つまり、日本勢では3番手となっているのだ。

 また、このランキングから分かるように、世界上位を日本勢が占めており、日本勢のレベルの高さがわかる。ここから春にかけて、どのペアにとっても気を抜くことのできない大会が続いていく。

激戦の柔道男子66kg級。
 日本のお家芸の1つとも言える柔道。

 その代表選考は以下に挙げる3つの項目がポイントになる。

 ○2019年夏の世界選手権と同年11月下旬の国際大会「グランドスラム大阪」の2大会で優勝し、強化委員会で3分の2以上の賛同を得られた選手

 ○ワールドマスターズ(2019年12月)、グランドスラム・パリ(2020年2月)、グランドスラム・デュッセルドルフ大会(2020年2月)の3大会の成績を考慮の上、強化委員会で3分の2以上の賛成を得られた選手

 ○これら2つの条件で内定者がいない階級は2020年4月に発表

 これらの規定にのっとり、いち早く五輪代表内定を得たのが、女子78kg超級の素根輝。

 最初の項目のように、世界選手権、グランドスラム大阪で優勝し、強化委員会でも賛同を得て代表を手にした。

 その他の階級は、激しい争いが続いている。

 激戦と言えるのが、男子66kg級。世界選手権で丸山城志郎が優勝したが、グランドスラム大阪では決勝で阿部一二三が丸山を破り、「待った」をかけた。両者、世界屈指の柔道家だけに、予断を許さない。

 他の階級でも、世界選手権時までは有力と目されていた選手たちと、追いかける立場の選手の差が縮まっているケースは少なくない。今春まで、競争が続くだろう。