五輪代表争い佳境へ 柔道、陸上男子100など―東京カウントダウン

引用元:時事通信
五輪代表争い佳境へ 柔道、陸上男子100など―東京カウントダウン

 東京五輪まで半年を切ると、日本代表をめぐる争いは佳境に入る。金メダルを狙える競技では、高いレベルの激しい争いが見られそうだ。

 柔道は2月までの国際大会の結果で人選される可能性がある。最大の注目は、昨夏世界王者となった丸山城志郎(ミキハウス)と前世界王者の阿部一二三(日体大)がいる男子66キロ級。昨年11月のグランドスラム大阪大会では、代表争いでリードしていた丸山に阿部が優勢勝ちした。2月を終えても決着しない場合は、4月の全日本選抜体重別選手権に持ち越される。

 陸上の男子100メートルはかつてないほどレベルの高い争い。サニブラウン・ハキーム(米フロリダ大)、桐生祥秀(日本生命)、小池祐貴(住友電工)の9秒台トリオは五輪参加標準記録(10秒05)をクリアし、6月の日本選手権3位以内で代表になれる。山県亮太(セイコー)、ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)、飯塚翔太(ミズノ)、多田修平(住友電工)ら実力者がどこまで迫れるか。

 ◇正念場の内村、萩野
 男女とも残り1枠のマラソンは、設定記録を選考レースでクリアしなければならない。男子は高速コースの東京マラソンで設楽悠太(ホンダ)、井上大仁(MHPS)らが大迫傑(ナイキ)の日本記録(2時間5分50秒)を上回れるか。女子は松田瑞生(ダイハツ)、安藤友香(ワコール)らが望みをかける。設定記録を上回る選手がいなければ、昨夏のマラソングランドチャンピオンシップ3位の大迫と小原怜(天満屋)が選ばれる。

 体操男子で連覇を目指す団体総合は、全日本個人総合選手権とNHK杯が選考大会。昨年世界選手権代表の座を逃した内村航平(リンガーハット)の復活が焦点。メンバー入りを萱和磨(セントラルスポーツ)、橋本大輝(千葉・市船橋高)、白井健三(日体大大学院)らと競う。

 競泳の萩野公介(ブリヂストン)も復調が待たれる。リオデジャネイロ五輪の金メダリストは昨年、不振で長期休養を経て徐々に力を取り戻している。4月の日本選手権は個人メドレーで、既に代表を決めた瀬戸大也(ANA)と競い合う泳ぎが期待される。

 ◇タカマツも崖っぷち
 レスリングはリオ五輪金の土性沙羅(東新住建)が、女子68キロ級の代表を決めるプレーオフに挑む。男子でリオ銀の樋口黎(日体大助手)らは五輪アジア予選で2位以内に入れば切符を手にする。

 バドミントンは昨年4月から1年間の成績を基にしたランキングが基準。男子シングルスで金メダル候補の桃田賢斗(NTT東日本)は交通事故に遭ったものの代表は確実。女子シングルスの奥原希望(太陽ホールディングス)、山口茜(再春館製薬所)も圏内にいる。女子ダブルスは福島由紀、広田彩花組(アメリカンベイプ岐阜)と永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)が有力。リオ金メダルの高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)は格付けの高い全英オープンなどでポイントを稼がないと逆転は難しい。