“眼窩底骨折”桃田賢斗は東京五輪に間に合うのか…日本代表HC「焦らず回復に専念してほしい」

　1月に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれて負傷したバドミントン男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗（25）＝NTT東日本＝が8日、右目の眼窩（がんか）底骨折と診断され、手術を受けた。所属先のNTT東日本が発表した。全治まで約3カ月を要する見通し。出場を目指していた3月中旬の全英オープン（バーミンガム）の参加は取りやめる。実戦復帰が遅れ、出場を確実にしている東京五輪への影響が懸念される。

【写真】顔にキズ…交通事故の桃田がベッド横たわる

　同社によると、交通事故が原因の可能性が高いという。桃田は、マレーシアから帰国直後にエックス線や磁気共鳴画像装置（MRI）などの精密検査を受けたが顔面3カ所の裂傷と全身打撲以外の異常は見つからず、静養を経て今月3日から日本代表合宿に参加していた。

　ただ事故直後から時折、右目がかすむと訴えており、4日からラケットを握った練習を再開したが、シャトルが二重に見える症状など違和感があるとの申し出があり、専門病院で受けた検査で骨折が判明。放置すれば悪化する恐れもあったため、8日に手術。術後の経過は良好で、1週間入院する。関係者によると、桃田は「しっかりけがを治してコートに戻りたい」と話していたという。

　日本代表の朴柱奉（パク・ジュボン）ヘッドコーチは日本協会を通じ「今回のことは驚いています。今後に関しては手術後の経過を見て決めていくことになると思いますが、焦らず回復に専念してほしいと思います」とコメントした。