バド男子ダブルス初の全英OP優勝。11歳差ペア、五輪へ高まる完成度。

引用元:Number Web
バド男子ダブルス初の全英OP優勝。11歳差ペア、五輪へ高まる完成度。

 新型コロナウイルスの影響がスポーツ界にも暗い影を落としている中、明るいニュースが飛び込んできた。

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 今回で110回目の開催となるバドミントンで最も歴史ある大会・全英オープンの女子ダブルスで福島由紀と廣田彩花が中国ペアをストレートで破り、初優勝を飾った。さらに男子ダブルスでは、遠藤大由と渡辺勇大のペアが日本男子ダブルス史上初の優勝を果たした。

インドネシアペアの攻略。
 遠藤と渡辺は、世界ランク2位で昨年の世界選手権を制した熟練ペア、セティアワン/アッサン(インドネシア)や園田啓悟/嘉村健士を倒したイワノフ/ソゾノフ(ロシア)を破るなどして勝ち上がり、決勝では同大会3度目の優勝を狙うインドネシアの世界ランク1位、ギデオン/スカムルジョと対戦した。

 前述の通り、現在男子ダブルスの世界ランキングトップ3の上位2組はインドネシアペアが占めている。ワールドツアーで優勝するためには、この最強ペアたちに勝利することが必須条件だ。

 以前、インドネシアペアの攻略ポイントを尋ねると、遠藤は「これから技術を急に上げることは厳しいので、メンタル面が一番大事だと思っている。インドネシアのペアと対戦するときは、相手の術中にハメられて自分たちのテンションが下がることが多い。それでもくじけずに自分たちのプレーを貫くか、それとも1球でも多く返すのか。単純なことが必要になると思います」と分析していた。

 果たしてこのゲームで2人はどんな戦いを見せるのか。テレビの画面越しにこの一戦に注目した。

11歳年下の相棒と目指す東京。
 第1ゲームは終盤の4連続ポイントなどで遠藤と渡辺が21-18と先取するも、第2ゲームは12-21で落とした。最終第3ゲームはリードしながらも終盤、追いつかれる展開に。激しいラリーの攻防が続く。それでも遠藤と渡辺は焦らなかった。相手の強烈なスマッシュをことごとく拾いまくると、息の合ったコンビネーションで連続スマッシュを次々と決めていく。最後はギデオン/スカムルジョのミスを誘って、21-19で勝利。2人は勝利のガッツポーズで喜びを爆発させた。

 4年前の大舞台―― 。現在、日本ユニシスのコーチを務める早川賢一とともに日本男子ダブルス史上最強ペアと言われた遠藤は、2016年リオデジャネイロ五輪に出場した。1次リーグでは中国、インドネシアの強敵に連勝し、メダルも視野に入る勢いを見せていたが、3戦目前の練習中に早川がぎっくり腰を発症してしまい、決勝トーナメント初戦の準々決勝でイギリスのペアに敗れた。 リオ五輪後、早川は現役を引退。遠藤は同じチームに所属していた渡辺にペアを組んで欲しいと言われ、11歳年下の相棒と新しいペアで東京を目指すこととなった。