バド東野有紗はSNSでファン交流 延期をプラスに

引用元:日刊スポーツ
バド東野有紗はSNSでファン交流 延期をプラスに

東京オリンピック(五輪)を目指すバドミントン女子の東野有紗(23=日本ユニシス)が日刊スポーツの電話取材に応じた。新型コロナウイルス感染拡大もあり、3月の全英オープン(OP)から帰国後、練習がほとんどできず、自宅などでトレーニングを続けている。【取材・構成=松熊洋介】

渡辺雄大(22=日本ユニシス)と混合ダブルスを組む東野はランニングと自宅でのトレーニングに物足りなさを感じている。「汗をかくこともなかなかできないので、考えながらやってます」。外出も最低限とし、予防には人一倍、気を使う。「手洗い、うがいはもちろん、服や買ってきたものも消毒しています」。

普段から「バドミントンを広めたい」と考えている。同じ考えを持つ渡辺、奥原らと新たなアカウントを開設し、SNSでファンと触れ合う。「いずれは講習会やファンとの交流をやっていきたい」と、今後も発信を続ける。五輪1年延期もプラスに考える。「試合がなく、このまま出る方が不安だった。昨年末から状態が良くなってきたので、もっと練習したいと思っていた」。

福島での中学時代から、母洋美さんと生活、手厚いサポートを受けて競技に打ち込んできた。苦境の中、母を相手に羽根打ちするなど、できる範囲で、工夫しながらの毎日を過ごす。一緒にいる時間が増え、料理や掃除も手伝い、母への思いを強く感じるようになった。「お母さんすごいなって。私には無理ですね(苦笑い)。ここまで導いてくれたのは、お母さん。ずっと応援してくれている。本当に夢だった。しっかり金メダルを取りたい」。家族への感謝という新たな武器を、今まで以上に感じている。

◆東野有紗(ひがしの・ありさ)1996年(平8)8月1日、北海道生まれ。福島・富岡第一中-富岡高。12年に混合ダブルスで渡辺勇大とペアを組む。14年の高校選抜の女子ダブルスで大堀彩(現トナミ運輸)と組み優勝。卒業後、15年に日本ユニシス入社。18年全英オープン混合ダブルス優勝。160センチ、54キロ。

◆ファンと触れ合うSNSの新アカウント 「Badminton_PlayersRoom」と命名し、渡辺、女子シングルス奥原、男子ダブルス嘉村が3月22日に開設。その後、東野と、女子ダブルス永原も加わる。現在はインスタライブや、ファンからの質問に答える活動などを行っている。