一方通行ではなく双方向。楽天がファンと過ごした有意義な時間

一方通行ではなく双方向。楽天がファンと過ごした有意義な時間

 楽天では5月5日に球団公式ラジオRakuten.FMで「NOW or NEVER~今こそ届けたい声がある~」と題し、リモートによる生放送のラジオが放送された。そこには立花陽三球団社長や石井一久GM、銀次、鈴木大地が登場。開幕を楽しみにしているファンに新しい形でメッセージを届けた。自宅からのリモート出演だったため、リラックスした雰囲気でチームメートとの会話を楽しむ様子も垣間見えた銀次と鈴木大。この日はこどもの日だったこともあり、野球をしている少年少女に向けてのメッセージがメーンだったが一方的に伝えるだけではなく、ファンと電話をつなぎ質問に答えるコーナーもあった。

「小学校4年生のときにしていたことは?」と野球少年からの質問に鈴木大は「家の庭でボールを使うのは危ないので、バドミントンの羽根を投げてもらいそれを打っていた」と話せば銀次も「自宅にティーバッティング用のネットがあったので置きティーをずっとやっていた」とバットを振り込む重要性を伝えた。練習の際のアドバイスなども語り、野球を楽しめない状況にある中だが、子どもたちにとっては有意義な時間となったに違いない。

 立花球団社長と石井GMは座談会という形で登場。石井GMはステイホーム期間ではあるが球団関係者とのリモートによる会議は頻繁に行っていると話し、「開幕し、ファンの方々が来られる状況になったときに大きな声で応援できるよう整備していきますので、そのときを楽しみに待っていてください」とコメント。また「本当に開幕できるのか?」というファンからの質問に立花球団社長は「どういう状況なら開幕できるのか、12球団と専門家の方も入れて会議をしています。選手も監督もお客さんも働いているスタッフも含め、さまざまな人の命がかかわる問題。慎重に議論を重ねています」と話した。

 だが、「またこういったことをやっていきましょう」とファンとの交流を増やしていくことを宣言。開幕の時期は見えていないが、こういう時期だからこそできるファンサービスもありそうだ。どういった形でファンに笑顔を届けるのか、今後も注目していきたい。

文=阿部ちはる 写真=BBM 週刊ベースボール