村田諒太、高校生にエール「未来の自分にかかっている」/BOX

村田諒太、高校生にエール「未来の自分にかかっている」/BOX

 プロボクシングのWBA世界ミドル級王者の村田諒太(34)=帝拳=が26日、全国の高校ボクシング部主将ら40人にオンライン授業を行った。全国高等学校体育連盟などが全国高校総合体育大会(インターハイ)の中止を受けて発足した「明日へのエールプロジェクト」の第1弾企画で、この日から始まった「オンラインエール授業」によるもの。

 高校生の質問に答える形で、新型コロナウイルスの感染拡大により、インターハイが中止になったことに対して「この悔しい思いがあったから将来ここまでこれたと思えるかは、未来の自分にかかっている」と激励した。

 南京都(現京都広学館)高時代に高校5冠を達成している村田は、当時の高校記録だった6冠目がかかっていた高3の国体予選で、チームメートが理不尽な判定で敗れて出場を逃したというエピソードを披露。「高校6冠できなかったから今の自分がある」と語った。

 授業を受けた奈良朱雀高3年の舟越立騎(りき)は建築関係の道に進むため、高校でボクシングを辞めるが「インターハイがなくなったと聞いて本当にショックだったが、このなかったことを将来につなげていきたい」と前を向いた。ボクシングを続ける生徒に対しては「2024年を目標にしてもらってもいいと思う」とパリ五輪という大舞台に照準を合わせておけば、今何をするべきか、準備ができるとアドバイスした。

 村田自身は「緊急事態宣言が解除になったからといって、元通りの練習にすぐに戻るわけではない」と当面は人に極力会わない状況で練習するという。4月にボクシングの東京五輪日本代表選手らを対象にオンライン講座を開き、再び講師を務めた村田は「今日の子たちはすごく前を見ていたので、ものすごく大人だなと思った。あの子たちに僕が教えられた」と感心していた。

 授業は『インハイ.tv』で生配信された。後日アーカイブとして授業動画は公開され、いつでも視聴可能となる。今後は27日にサッカー元日本代表GKの川口能活氏(44)ら、6月4日にバレーボール元女子日本代表の大山加奈さん(35)、同12日にサッカー女子日本代表前監督の佐々木則夫氏(62)、日付未定のバドミントン女子ダブルス日本代表の福島由紀(27)、広田彩花(25)=アメリカンベイプ岐阜=組らインターハイ全30競技の授業が行われる。

 授業の内容によって、各競技の主将、マネジャー、指導者らの参加を予定。第4回以降の授業は参加者を公募する。参加の申し込みは公式サイト(https://sportsbull.jp/inhightv/online-yell/about/)で受け付ける。