バドミントン遠藤、渡辺、東野が向き合ってきた『おうち時間』 五輪メダル候補らチーム練習いよいよ再開へ

引用元:中日スポーツ
バドミントン遠藤、渡辺、東野が向き合ってきた『おうち時間』 五輪メダル候補らチーム練習いよいよ再開へ

 3月の全英オープン優勝など、東京五輪出場が有力視されているバドミントン男子ダブルスの遠藤大由(33)、渡辺勇大(22)組、その渡辺との混合ダブルスで五輪出場が確実な東野有紗(23)=いずれも日本ユニシス=が、本紙の電話取材に応じた。新型コロナウイルスの影響で東京に練習拠点を置くチームは体育館が使えず、2カ月以上パートナーと離れた中で、競技とどう向き合っていたのか。チーム練習再開を6月1日に控える五輪メダル候補たちの“おうち時間”を聞いた。

 4歳と2歳の男児の父でもある遠藤。自宅で体幹などを鍛えているが、保育園が休園中のため子どもたちは常に一緒にいる。「ジムなどより集中できませんし、子供たちもちょっかいを出しにきます。で、一緒になって遊んじゃう」と苦笑い。「仮面ライダーごっこでは悪役をやってます」。遠征と合宿の連続で得られなかった家族の時間を、楽しんでいるようだ。

 日々、自身や他の選手の過去の試合映像を見て、プレーを見つめ直している。「思ったよりできていない面があって。もう少し相手を見て配球したり、ゲームメークできるようになりたい」

 遠藤にとって1年の五輪延期はプラスだ。「普通に開催されたら、ちょっと間に合わないと思っていた。もう1ランク上げないと、とても優勝できない」。初制覇した全英OP決勝で、思うようなプレーができなかった。「ああいう大舞台でスキルが下がってしまった。やっぱりオリンピック、そして地元となると、気持ちの方でも難しくなってくると思うから」。だから時間が必要だった。

 34歳で迎える集大成の五輪。体力の衰えや反応の遅れは認めるが、年齢を言い訳にはしない。「何歳だからきつくなったとか言えば、たぶん楽なんでしょうけれど。性格上、言ったら終わりそうな気がして、僕は」。家では悪役を演ずるベテランが、コートの上ではきっとヒーローになる。

 ▼遠藤大由(えんどう・ひろゆき) 1986(昭和61)年12月16日生まれ、埼玉県川口市出身の33歳。172センチ、72キロ。右利き。埼玉・里中、小松原(現叡明)高、日体大を経て2009年から日本ユニシス所属。男子ダブルスで早川賢一と組み、15年世界選手権3位、16年リオデジャネイロ五輪5位。同五輪後に渡辺と組む。

 ●遠藤から渡辺へ「しっかりやっていると思うので、別にないですね(笑)」