高橋礼華が引退「タカマツ」リオ金から4年の決断…9月最後の舞台はコロナ禍で中止

引用元:スポーツ報知
高橋礼華が引退「タカマツ」リオ金から4年の決断…9月最後の舞台はコロナ禍で中止

 16年リオ五輪バドミントン女子ダブルスで日本勢初の金メダルに輝いた「タカマツ」の高橋礼華(30)=日本ユニシス=が、引退の意向を固めたことが18日までに分かった。21年東京五輪出場争いでは、圏外の日本勢3番手となり、代表入りが絶望的となっていた。リオの頂点に立ってから、日本時間19日で4年の節目。高橋礼はペアの松友美佐紀(28)とともに近く会見し、思いを語る。松友は、金子祐樹(26)=日本ユニシス=との混合ダブルスに絞り、現役を続行する見通し。

 日本バドミントン界に初の五輪金メダルをもたらした高橋礼が、ラケットを置く決断を下した。関係者によれば、9月に予定されていたジャパンOP(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)を現役最後の舞台にと思い定めていたが、新型コロナ禍の影響もあって大会自体が中止。リオ五輪制覇から4年の節目に、引退の意向を固めたという。

 過去の五輪女子複2連覇は、96年アトランタ、00年シドニー大会を制した葛菲、顧俊組(中国)の1例のみ。偉業の道は、国内勢の分厚い壁に阻まれた。最大2枠の切符を、福島由紀(27)、広田彩花(26)組=丸杉Bluvic=、永原和可那(24)、松本麻佑(25)組=北都銀行=と三つどもえで争う構図。昨年5月に本格スタートした五輪レースでは、個人戦で4度の準優勝を果たすも、優勝はなし。フクヒロ、ナガマツにじわじわと引き離され、3月の全英OP終了時点で逆転五輪切符は厳しくなっていた。

 決勝でフクヒロペアに敗れて準優勝となった全英OP後、高橋礼は「ここまで2人でたくさん試合をして、たくさん負けて。でも五輪で金メダルを取って、いい思いはできた。今後どうなるか分からないけど、まずは少しゆっくり休んで考えたい」と言葉を選んだ。半年近く考え抜き、出した結論が現役引退だった。全日本総合選手権を5度制し、14年に日本勢初のスーパーシリーズファイナル制覇も果たした2人の挑戦には終止符が打たれても、功績は決して色あせない。

 ◆タカマツペア 高橋礼は1990年4月19日、奈良・橿原市生まれの30歳。松友は1992年2月8日、徳島・藍住町生まれの28歳。1学年差の2人は、宮城・聖ウルスラ学院英智高時代の07年にペア結成。高校卒業後は日本ユニシスに進み、14年10月に現行の世界ランキング制度で男女通じ日本勢初となる世界1位に。同年スーパーシリーズファイナルも初制覇した。五輪はリオ大会で初出場し金メダル。日本一を決める全日本総合選手権は5度制した。報知新聞社