引用元：サンケイスポーツ
バドミントン女子ダブルスで、２０１６年リオデジャネイロ五輪金メダリストの高橋礼華（あやか、３０）が１９日、ペアを組む松友美佐紀（２８）＝ともに日本ユニシス＝とオンラインで記者会見を行い、涙ながらに今月限りでの現役引退を表明した。今後の活動については、大会会場で飲食を提供する場所を作るプランを語った。日本バドミントン界初の五輪金メダリストが、異例の転身を目指す。
目を真っ赤にしながら、言葉をつないだ。４年前のリオデジャネイロ五輪で栄光をつかんだ日と同じ８月１９日（日本時間）に、高橋が引退を表明した。
「（コロナ禍で）レースの中断や東京五輪の延期が決まり、あと１年、気持ちと体が続くのか不安だった」
高橋、松友の「タカマツ」ペアは、五輪切符２枚を巡る日本勢の争いで３番手にとどまり、２連覇が懸かる東京五輪出場が厳しい状況だった。高橋は涙ながらに引退の理由を明かしたが「悔いはない」。コロナ禍でワールドツアーが中断する直前の全英オープン（３月）で世界ランク１位の中国ペアを撃破。「全英でやり切った。２人のプレーを出し切れた」と思い出の試合にあげた。
第二の人生は異例の転身プランを思い描く。「カフェや食に興味がある。お客さんに飲食を提供できる環境を作りたい」と全日本選手権などで飲食店のブースを出すことに意欲を示した。五輪金メダリストでは、柔道女子で２０１２年ロンドン五輪金メダルの松本薫さん（３２）が、アイスクリーム店をプロデュースした例がある。
「どうしたら観戦がより楽しくなるかを考えていきたい」と高橋。今後は裏方としてバドミントン界を盛り上げる。（武田千怜）