「ナガマツ」永原和可那&松本麻佑組、タカマツペアの思い引き継ぐ…憧れと感謝 世界で活躍する姿を後輩たちへ

引用元:スポーツ報知
「ナガマツ」永原和可那&松本麻佑組、タカマツペアの思い引き継ぐ…憧れと感謝 世界で活躍する姿を後輩たちへ

 コロナ禍で中止や延期が相次いだバドミントンの国際大会は、来月13日開幕のデンマーク・オープン(オーデンセ)から再開される。女子ダブルスに参戦予定の永原和可那(24)、松本麻佑(25)組=北都銀行=は、8月に16年リオ五輪女王の高橋礼華さん(30)の引退でタカマツペアが解散したため、五輪出場が確実となってから初の大会。このほどスポーツ報知の電話取材に応じ、タカマツへの思いと、次世代エースとして21年東京五輪に懸ける意気込みを語った。(取材・構成=細野 友司)

 五輪切符を激しく争ってきた高橋礼さんがラケットを置き、ナガマツがフクヒロ(福島、広田組)と来夏の祭典へ臨むことが確実となった。日本代表で身近なリオ五輪女王と歩んだ日々は特別な意味を持ち続ける。

 永原(以下、永)「リオの金メダルは、テレビで生観戦していた。あの姿を見て、自分もそうなりたいと思えた。今でもずっと憧れのペア。最後まで一緒に戦えなかったのは残念。まだ一緒に練習したかった気持ちは正直ある。2人の存在がなければ、自分達も今の立ち位置にいられなかった」

 ナガマツは18年から代表で台頭。同年世界選手権(中国)は3回戦でタカマツを破り、勢いのままに初優勝した。19年大会は2連覇。タカマツに憧れ、見習い、競って力を磨いた。

 松本(以下、松)「憧れの2人と練習することで、自分たちの経験値にもなった。A代表で練習させてもらったり、遠征も一緒に回ったり、試合や練習で学ぶことも多くて、自分たちの成長にとても大事な存在だった」

 タカマツは14年10月に全種目通じ日本勢初の世界ランク1位となった。ナガマツも19年4月に初の世界1位。名実ともにタカマツの後継として期待も高い。

 永「タカマツペアや(所属の先輩の)ヨネタナ(米元、田中)ペアのように、ずっとA代表で回っていた先輩方の気持ちも引き継いで頑張りたい」

 松「今後は、自分たちがタカマツペアのような存在になりたい。そういう(世界で活躍する)姿を見て(後進が)後を追いかけるじゃないですけど、日本チームとしてつながっていければ」

 3月中旬以降中断されていた国際大会はデンマークOPから再開。9月上旬には日本代表合宿も再開され、実戦復帰へ汗を流す日々だ。

 永「まだコロナの影響が世界で落ち着いているわけではなくて、合宿や試合もいろいろな方が対策してくれるからできることだと思う。(自粛期間中に)課題と向き合って、半年前より成長できたと思う」

 タカマツに続く日本勢2大会連続の五輪制覇へ、今後も成長の歩みは続く。

 永「母国の試合に自分たちが立つというのは責任もある。国民の皆さまの前で元気を与える試合がしたい」

 松「この1年で何をしていたんだと思われないように、成長した姿を見せたい」

 ◆永原 和可那(ながはら・わかな)1996年1月9日、北海道・芽室町生まれ。24歳。芽室中から青森山田高に進み、2013年高校総体ダブルス優勝。14年北都銀行入社後、松本とペアを結成。170センチ、60キロ。

 ◆松本 麻佑(まつもと・まゆ)1995年8月7日、札幌市生まれ。25歳。厚別南中からとわの森三愛高(北海道)に進み、2014年北都銀行入社。19年ワールドツアーファイナル準優勝。177センチ、69キロ。報知新聞社