フクヒロ、貫禄王手 若手ペア一蹴! 18日決勝ナガマツと日本人対決

フクヒロ、貫禄王手 若手ペア一蹴! 18日決勝ナガマツと日本人対決

 ◇バドミントンデンマーク・オープン第5日(2020年10月17日 オーデンセ)

 各種目の準決勝が行われ、女子ダブルスでは第1シードの福島由紀(27)、広田彩花(26)組(丸杉Bluvic)がデンマークの若手ペアを2―0で下し、決勝に進出した。第2シードの永原和可那(24)、松本麻佑(25)組(北都銀行)もブルガリアペアを2―0で退け、18日の決勝は日本人対決が実現した。

 劣勢に立たされながらも、一気に勝負に出た。第1ゲーム、フクヒロは7―15の場面から一気に6連続得点。巧みに互いの位置を変えながら、強打に頼る若手ペアを翻弄(ほんろう)した。最大8点のビハインドから21―18の逆転で先取。主導権を握り、第2ゲームは21―6と圧倒した。

 終わってみれば37分のストレート勝ち。前日の準々決勝では最終ゲームまでもつれ、1時間超のプレーを余儀なくされていた。試合後には福島が「自分たちのリズムでプレーできなかったが、結果としては良かった」と振り返っていたが、一晩で修正してきた。

 3月の全英オープン優勝から7カ月、紆余(うよ)曲折を経験した。伝統の大会で初優勝を果たし、絶好調で向かうはずだった東京五輪が1年延期。前所属のアメリカンベイプ岐阜が経営破綻し、6月にはチームごと丸杉Bluvicに移籍した。練習環境こそ変わらなかったが、「モチベーション維持に悩んだこともある」と福島。それでもラケットを握り続け、東京五輪での頂点を目指し続けている。

 今大会は覇権を争う中国勢、韓国勢が出場していないため、世界ランキング2位のフクヒロは優勝候補筆頭。同3位のナガマツには国際舞台4勝6敗で直近4連敗と分が悪く、18、19年の世界選手権決勝では惜敗している。最大のライバルを下してタイトルを獲れば、最高の再出発を果たした証となる。