フクヒロペアが日本人対決制し優勝 デンマークOP

引用元:日刊スポーツ
フクヒロペアが日本人対決制し優勝 デンマークOP

<バドミントン:デンマークオープン>◇最終日◇女子ダブルス決勝ほか◇18日◇デンマーク・オーデンセ

日本人対決となった女子ダブルス決勝は、第1シードの福島由紀(27)広田彩花(26=丸杉Bulvic)組が21-10、16-21、21-18で第2シードの永原和可那(24)松本麻佑(25=北都銀行)を破って優勝した。

毎試合熱戦となるナガマツペアとの戦いは、この日も最終ゲームまでもつれる接戦となった。第1ゲームをあっさり奪ったフクヒロペアだったが、風上に立った第2ゲームは、アウトになる不安からか、プレーが小さくなり、ミスが増え、落とした。最終ゲームは序盤のプレーを取り戻し、コート内を縦横無尽に動き回り、緩急を付けたショットで勝ち切った。20-16の場面では、壮絶な打ち合いを繰り広げ、この日最高となる111回のラリー。世界のトップに君臨する日本人ペア2組が、久しぶりの対戦で力を出し尽くした。

優勝した3月の全英オープン以来、7カ月ぶりの大会。コロナ禍で日程が二転三転する中、年内唯一の国際大会となった。有力選手が次々と辞退する中、東京五輪で金メダルを争う同国のライバルと決勝で対戦。世界選手権では決勝で2年連続でフルゲームの末に敗れるなど、国際大会での成績は4勝6敗で、ここ最近は4連敗中。昨年12月の全日本総合決勝でも敗れており、勝てない時期が続いたが、ようやく勝利をつかんだ。

全英OPから帰国後、4月に練習再開するも、5月からの代表合宿は中止、6月には所属していたアメリカンベイプ岐阜の経営破綻により、丸杉Bluvicに移籍と環境も変化した。福島は「モチベーション維持に悩む時もあったが、いいチャンスだと思って、東京五輪を目指していきたい」と再スタートを切った。現在、五輪レースは中断しているが、8月にはリオ五輪金メダルの高橋礼華さんが引退し、ナガマツペアとともに出場はほぼ確実になった。1年延期となったことにも広田は「準備期間があったと思ってプラスに捉えたい。目標は金メダル。楽しんでやりたいなというのはある」と、環境が変わりながらも、気持ちを切らさずに練習に励んできた。

次戦は日本で行われる12月の全日本総合。来年からは、国際大会が本格的に始まる。大先輩の思いも背負い、2組で切磋琢磨しながら、来夏の東京五輪決勝の舞台まで突き進んでいく。