フクヒロV ナガマツとの日本人対決制し五輪へ弾み「辛抱強くプレーした」

フクヒロV ナガマツとの日本人対決制し五輪へ弾み「辛抱強くプレーした」

 ◇バドミントン デンマーク・オープン最終日(2020年10月18日 オーデンセ)

 各種目の決勝が行われ日本人対決となった女子ダブルスは第1シードの福島由紀(27)、広田彩花(26)組(丸杉Bluvic)が第2シードの永原和可那(24)、松本麻佑(25)組(北都銀行)を2―1で下し、優勝を果たした。国際舞台で4連敗中と苦手な相手を攻略し東京五輪へ向けて弾みをつけた。女子シングルスは奥原希望(25=太陽ホールディングス)が優勝した。

 優勝を決めた瞬間、フクヒロは顔を合わせ、安どの表情を浮かべた。第1ゲームを圧倒しながら、第2セットを奪われ、最終ゲームの最後まで相手が粘る展開。18、19年の世界選手権決勝では最終ゲームのジュースの末に惜敗しており、嫌な雰囲気となりかけたが、最後は松本のミスで勝ちきった。福島は「辛抱強く、落ち着いて自分たちのペースでプレーすることを話し合った。それで勝てた」と振り返った。

 ナガマツは日本代表の活動中はともに練習する仲間だが、東京五輪の金メダルを狙う最大のライバルでもある。国際舞台では過去10戦4勝6敗と負け越しており、直近は4連敗中だった。ともに東京五輪出場は確実にしており、この白星は苦手意識を薄める効果もあった。

 ツアー中断前の3月の全英オープンで優勝しており再開後初戦の今大会も制した。「この大会に参加できてうれしい。日本に戻ったらおいしいものを食べお祝いしたい」と広田。コロナ禍による空白の7カ月間、感覚を研ぎ澄ましたフクヒロが最高の再出発を果たした。