パラバド里見紗李奈2冠宣言「最初の女王になる」

引用元:日刊スポーツ
パラバド里見紗李奈2冠宣言「最初の女王になる」

パラバドミントン女子WH1(車いす)クラスの里見紗李奈(22=NTT都市開発)が、世界へ向けて東京パラリンピックでの2冠を宣言した。来年8月24日の開幕まで300日を切ったタイミングで、国際パラリンピック委員会の公式サイトに「サリナ・サトミは初代クイーンになろうとしている」というタイトルの英文記事が掲載された。

【写真】19年12月、連覇を飾り喜ぶ里見紗李奈と山崎悠麻

記事は里見のプロフィルを詳細に紹介。高校(千葉・千城台高)3年春の交通事故で脊髄に損傷を負って両脚に障がいが残り、その1年後の17年春に千葉県内のクラブチームで競技を始めたこと。中学時代にバドミントンの経験はあるものの、当初は車いすの操作に苦労して、あくまでリハビリ、趣味としてプレーするつもりだったことなどに触れている。

しかし、1年もたたないうちに日本選手権で決勝の舞台を踏むなど急成長。18年にはWH2(車いす)のエース山崎悠麻(32=NTT都市開発)のダブルスパートナーとしても国際大会に出場するようになり、自覚も芽生えた。

「悠麻さんと金メダルを取るには、私も強くならないといけない」とシングルスにもより力を注ぐようになり、19年には世界選手権を制覇。現在はシングルス、ダブルスとも世界ランキング1位に君臨する。さらに山崎とのダブルスで2人が自在にポジションを入れ替える、世界的にも珍しいローテーションシステムを生み出したこともにもスポットが当てられた。

「以前は車いすに乗っている姿も友人に見られるのが嫌だった。パラバドミントンに出会わなければ、私はずっと家に中に閉じこもっていたと思う」と里見は東京パラリンピックの新規採用競技に感謝。そして「私は2つの金メダルを取って最初の女王になりたい。日本で開かれる大会で、この競技を多くの人々に知ってもらいたいし、知人たちに感動し、興奮してもらえる試合ができるよう頑張りたい」と決意を明かしている。