山口茜 “2世”の17歳・郡司に粘り勝ち 「お手本の存在として」

山口茜 “2世”の17歳・郡司に粘り勝ち 「お手本の存在として」

 ◇バドミントン全日本総合選手権第3日(2019年11月28日 東京・駒沢体育館)

 女子シングルス2回戦では2連覇中で世界ランキング4位の山口茜(22=再春館製薬所)が、10月の世界ジュニア選手権女王の郡司莉子(17=熊本・八代白百合学園高)に2―1(20―22、21―18、21―15)の逆転勝利を収めた。準々決勝へ進出し、V3へ前進した。

 序盤は郡司のペース。スピードあるショットに受け身になった山口は第1ゲームを落とし、「相手のリズムにしてしまった」と振り返る。「第2ゲームから自分のスピードを上げた」と山口が言うように、苦しみながらも2ゲーム連取。最後は緩急を生かしたショットで逆を突き、相手をひざまずかせて試合を締めくくった。

 山口は13、14年の世界ジュニア女王。この種目の日本勢で、それ以来の頂点に立ったのが郡司だった。同じ熊本で汗を流し、2人の風貌もどことなく似ているため郡司は“山口2世”との呼び声が高い。郡司にとって山口は憧れの存在。「私は憧れがなかったので分からないですけど」と切り出した山口は「お手本の存在で有り続けられるようにプレーしていかないと」と自覚を込める。郡司も背中を追う先輩との初対戦を終え、「楽しかった」と充実の汗を拭った。