山口、先輩らしさをプレーで 「お手本でい続けられるように」 バドミントン全日本選手権

引用元:産経新聞

 バドミントンの全日本総合選手権は、女子シングルス2回戦で2人の「女王」が互いに一歩も譲らぬ熱戦を繰り広げた。

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 2013、14年の世界ジュニア選手権を連覇した山口と、今年の世界ジュニアを制した郡司。フルゲームにもつれた好カードは、山口に軍配が上がった。「勝ってよかった」と山口。安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 第1ゲームは、「相手のスピードに付き合ってしまった」と20-22で落とす。第2ゲームは「少し自分のスピードを上げた」。持ち前の粘り強さで球を拾い続け、打っては、強弱を付けた多彩なショットで翻弄した。最終ゲームは序盤から主導権を握り、最後は敵陣に空けたスペースに球を沈めた。

 夏以降、けがの影響で練習を思うように積めていない。それでも、12月のワールドツアー・ファイナルへの出場が決まっており、日本のエースとして、東京五輪出場権をかけた1年間のレースも戦っている。

 そんな山口を「憧れ」と公言する郡司のまなざしを受けてコートに立ち、「お手本とか、そういう存在でい続けられるようなプレーは、していかないといけないなと思う」と力を込める。試合後、2人はコート上で特段言葉を交わさなかったが、世界のトップをひた走る先輩らしい姿をプレーで見せた。

(久保まりな)