「大人がやっても楽しい」トランポリン 体験して面白さが知れる“飛ぶ”魅力

引用元:THE ANSWER
「大人がやっても楽しい」トランポリン 体験して面白さが知れる“飛ぶ”魅力

 忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。

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 番外編の今回は中野氏がトップ選手のトレーニングを手掛けるトランポリンの魅力。2日まで世界選手権が行われ、会場は熱気に包まれた。「大人がやってもとても楽しい」という競技について、実際に指導するトレーナーの視点で面白さについて明かした。

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 2019年11月28日~12月2日、東京・有明体操競技場にて第34回世界トランポリン競技選手権大会が開催されました。日本ではマイナースポーツのトランポリンですが、今大会は2020年東京五輪予選を兼ねていることもあり、連日、会場にはたくさんの観客が詰めかけ、最終日に至っては当日券も完売。満席になりました。私は3年ほどから、この大会にも出場したトップ選手のトレーニングを担当していますが、トランポリンという競技に脚光を浴びたことをとても嬉しく思います。

 トランポリンは安定した高さ、フォームの美しさ、着地の位置(移動しない安定さ)、技の演技構成で競われます。演技時間は40秒。選手たちは時間内に10回飛びますが、技を10回連続してできなかったり、ベッド(トランポリンの床)以外に体が触れたり、ベッド外に落下した場合、その時点で演技は終了します。しかも空中競技ですから、「あ、失敗した!」と思っても、気を取り直す時間などありません。1回のミスも許されない、非常に集中力が必要とされる競技です。

 トランポリンの選手に要求される主だった能力には、レベルの高いスキルだけではなく、今言った集中力や、バランスのよい筋力・柔軟性などが挙げられます。

 選手はジャンプするたびに、建物の3階程度の高さからベッドに向かって落下します。この際、かなりのGがかかるため、着床した際、体にかかるインパクトも大きい。私たちは地上でジャンプした時に太ももやお尻で着地の衝撃を吸収しますが、トランポリンの選手はさらに、背中、胸、腹と全身で吸収。かつ、衝撃のパワーを反発力に転じ、次のジャンプに活かします。演技に耐えうる筋力が備わっていないと、当然、体は潰れてしまいます。