桃田賢斗、敬愛するレジェンド超えも「自分でいいのかな」世界中から慕われるチャンピオンへ

引用元:スポーツ報知
桃田賢斗、敬愛するレジェンド超えも「自分でいいのかな」世界中から慕われるチャンピオンへ

◆バドミントン ワールドツアーファイナル 最終日(15日、中国・広州)

 男子シングルス決勝で、世界ランク1位の桃田賢斗(NTT東日本)は、同8位のアンソニーシニスカ・ギンティン(インドネシア)に17―21、21―17、21―14で勝利し、前身のスーパーシリーズファイナル以来、4年ぶりの優勝を飾った。

 桃田は19年シーズンで国際大会11勝目。BWF(世界バドミントン連盟)によると、10年シーズンのリー・チョンウェイ(マレーシア)を抜いて歴代単独最多となった。「記録的には彼を抜いたのは、本当にうれしいことですし、自分でいいのかなっていう複雑な気持ちもある」と心境を明かした。

 世界ランク1位、世界選手権2連覇を果たした桃田が常日頃、目標として挙げる存在の一人が、08年北京~16年リオまで五輪3大会連続銀メダルのリーだ。実績もさることながら「自分が世界の大会に出たとき、彼の存在感は本当にすごかった。色々な人に応援されて注目されて、それでも結果を残して。今の自分はまだまだ彼に届かない」。心から尊敬するレジェンドだけに、記録を抜いても謙虚さを崩さない。

 中国開催の今大会。決勝では、子どもの声で「タオティエン(中国語で「桃田」)」の声援も飛んでいた。昨年9月から世界1位の座を守り続ける桃田は、今の子供達にとっては確かにヒーローなのだ。「今年は納得いく成績を残せたけど、この結果に満足しないでもっともっと上を目指していきたい。人間力だったり、色々な活動に取り組むこともそうですし」。ただ強いだけではない、世界中から慕われるチャンピオンを目指し、桃田は日々精進していく。 報知新聞社