バド桃田に仰天プラン浮上 因縁の地「マレーシアで復帰」の青写真

バド桃田に仰天プラン浮上 因縁の地「マレーシアで復帰」の青写真

 遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれたバドミントン男子シングルス世界王者の桃田賢斗(25)。日本協会は3月上旬の全英オープンでの戦列復帰を見込んでいるが、東京五輪金メダル候補の先行きは依然として不透明だ。

 桃田の回復次第では五輪にぶっつけ本番で臨む可能性もあるものの、ここにきて意外な復帰プランが浮上している。眉間部などの裂傷、全身打撲などの重傷を負ったマレーシア・クアラルンプールのコートで再びプレーする青写真だ。

 マレーシアの地元紙「ザ・スター」(電子版)は、同国協会のノルザ・ザカリア会長が、桃田をマレーシア・オープンに招待する意向を明かした。

 全英オープン閉幕後の3月下旬にはマレーシア・オープンが控えており、同会長は「一日でも早く回復してもらって、再び(会場のある)クアラルンプールでプレーして欲しい」と、桃田が同地を訪れる際には全力でサポートするとしている。

 バドミントンが盛んなマレーシアでは、桃田の注目度の高さは日本以上。中でも現地の女性に人気があり、「会場で応援したいので、3月のマレーシア・オープンに呼んで欲しい」との要望が殺到しているという。

 五輪出場は4月末時点の世界ランキングで決まる。世界ランクのポイントが与えられる大会は4月下旬に終了するため、3月のマレーシア・オープンは終盤戦となる。五輪出場が当落線上の選手が目の色を変えて臨むのは必至だ。

 すでに五輪出場が内定している桃田にとってはレベルの高い相手と対戦できるだけに、試合勘を取り戻したり、実戦を通じて調整を図るには絶好の機会となる。もっとも、桃田は身体に加え、メンタルも深刻なダメージを負っているとみられる。事故のトラウマ(心的外傷)からプレーに悪影響を及ぼすようなら元も子もないが。