新型ウイルスで中国選手に大打撃、五輪出場へマスク姿で練習も

引用元:AFP=時事
新型ウイルスで中国選手に大打撃、五輪出場へマスク姿で練習も

【AFP=時事】新型コロナウイルスの感染拡大は、東京五輪出場を目指した一部の中国人選手の夢を打ち砕いた。それ以外にも予選の欠場を強いられたり、厳重に隔離された中で時にはマスクを着けてトレーニングすることを余儀なくされたりするなど、選手の準備を妨害している。

【写真】マスク着けないのは馬だけ 香港競馬、無観客で開催  東京五輪の主催者は、中国・武漢(Wuhan)を中心とし、同国本土で2100人以上の死者を出している新型ウイルスの大流行によって、スポーツ界最大のイベントが頓挫することはないと断固として主張している。  しかし今回の感染拡大は、2016年のリオデジャネイロ五輪に416人の選手を派遣し、今世紀に入ってからのすべての夏季五輪におけるメダル獲得数でトップ3に入ってきた中国代表のパフォーマンスに影響することになりそうだ。  これまでのところ中国代表選手の間で感染者が出たという情報はないが、ウイルスの感染拡大は、7月24日に開幕する東京五輪の前哨戦が行われる重要な時期とかぶってしまった。五輪予選を前に隔離され、豪ブリスベン(Brisbane)のホテルの廊下でストレッチをする羽目になった女子サッカーの代表チームは、中でも過酷なケースだ。  オーストラリアを含めたいくつかの国々が、中国からの入国に関して厳しい渡航制限を科す中、中国側は自国の選手が予選に出られるよう、ライバル国に扉を開くよう求めている。  新華社(Xinhua)通信によれば、中国オリンピック委員会(COC)の劉国永(Liu Guoyong)副会長は、「2月から4月にかけて世界中で行われる五輪予選は100以上に上る」「国際オリンピック委員会(IOC)はさまざまな国際競技連盟に対し、中国人選手に対して可能な限りの支援を行い、配慮するよう求めている」と話した。 ■夢がついえた  女子サッカー代表では、主力の王霜(Shuang Wang、ワン・シュアン)が地元の武漢から出ることを認められず、最終予選の試合を欠場。屋上でマスクをつけたまま一人で練習に励む姿が撮影された。