タカマツ組、崖っぷちV宣言!世界1位ペア撃破し4強も…未だ日本勢3番手/バドミントン

 バドミントン・全英オープン第3日(13日、英国・バーミンガム)各種目の準々決勝が行われ、女子ダブルスは高橋礼華(29)、松友美佐紀(28)=日本ユニシス=組が世界ランキング1位の中国ペアに2-1で勝ち、14日の準決勝で福島由紀(26)、広田彩花(25)=アメリカンベイプ岐阜=組と対戦する。永原和可那(24)、松本麻佑(24)=北都銀行=組は敗退。女子シングルスの奥原希望(25)=太陽ホールディングス=は世界選手権覇者のシンドゥ・プサルラ(24)=インド=に逆転勝ちした。

 底力を発揮した。高橋礼、松友のタカマツペアが世界ランキング1位の陳清晨、賈一凡組(中国)を振り切り、伝統ある全英で優勝した2016年以来の4強入りを決めた。

 「熱くなった。この試合が(五輪出場を争う)レースの最後になるかもしれないから、優勝して終わりたいなと本当に強く思うことができた」

 試合会場に到着後、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて今大会後から約1カ月間、ワールドツアーが中断になることを知った。4月下旬までの東京五輪争いで最後の大会になる可能性もある。高橋礼は燃え上がる自身の心をパワーに変え、負けられない気持ちをプレーで表現した。

 タカマツペアは、各国最大2組が出場できる東京五輪の日本勢3番手で、グレードの高い今大会で多くのポイントを稼ぐことが求められる。試合前までの中国ペアとの対戦成績は5勝6敗。前半の競り合いを我慢すると相手の集中力が切れ、最後は8連続得点で圧倒した。松友が「久しぶりにいい試合ができた」とうなずいた。

 今大会で4強に進出したことで、今大会期間中の五輪消滅はなくなったが、厳しい状況は変わらない。高橋礼は「(ツアー中断の)情報を聞いてからなおさら、絶対勝ってやるぞという気持ちになった」。準決勝で日本勢1番手の福島、広田組と対戦する。16年は優勝し、同年夏のリオデジャネイロ五輪金メダルへ弾みをつけた。タカマツペアが強い思いを胸に、逆転で東京五輪切符をつかむ。