羽生結弦 医療従事者へ、コロナ闘病中の人々へ勇気のメッセージ「3・11の夜空のように…」

羽生結弦 医療従事者へ、コロナ闘病中の人々へ勇気のメッセージ「3・11の夜空のように…」

 フィギュアスケート男子で14年ソチ、18年平昌五輪連覇の羽生結弦(25=ANA)が17日、日本オリンピック委員会(JOC)の公式ツイッターを通じて動画メッセージを寄せた。世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大防止を訴え、医療従事者への感謝や闘病中の人々への激励の言葉も述べた。宮城県仙台市出身で自身も経験した11年3月の東日本大震災を引き合いに、希望の光が再び降り注ぐことを願った。JOCアスリート委員会の呼び掛けに応えた1分32秒の投稿で、自らの思いを丁寧に語った。

 【メッセージ全文】

 「皆さま、こんにちは。羽生結弦です。つらいことや我慢しなくてはならないこと、そして、制約がたくさんある毎日だと思います。生活が苦しい状況ではありますが、どうか不要不急の外出を控え、感染拡大防止のためにご協力をお願い致します。

 僕たちアスリートはいつも応援の力を感じ、そして受け取っていくことで頑張れています。時にはプレッシャーになることもありますが、それらがあるからこそ頑張れるんだと思います。

 このような状況の中で、未知のものに挑み続けてくださっている方々に心からの感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。プレッシャーにもなるかもしれませんが、遠くから応援の気持ちを飛ばしていきたいと思います。

 そして、何よりも今、苦しみながらも闘病されている皆さま。本当に苦しいと思いますし、想像を絶する恐怖とも闘っていらっしゃると思います。真っ暗闇なトンネルの中で、希望の光を見いだすことはとても難しいと思います。でも、3・11の時の夜空のように、真っ暗だからこそ見える光があると信じています。どうか無理をなさらず、周りにいる方々を信じて、頼ってください。そして皆さまが心からの笑顔で語り合える日々が来ることを祈っています」

 ○…第一線で活躍するアスリートたちが立ち上がった。羽生だけでなく、バドミントン男子シングルス世界ランク1位の桃田賢斗(25=NTT東日本)やレスリング女子48キロ級で16年リオ五輪金メダルの登坂絵莉(26=東新住建)らもこの日、「#いまスポーツにできること」のハッシュタグの下、SNSを通じてメッセージを一斉投稿。JOCアスリート委員会からの呼びかけに応じたもので、夏季、冬季、競技の垣根を越えて日本スポーツ界全体で新型コロナウイルス感染拡大防止を訴えた。