フジカキが銀 オグシオに憧れペア/日本の初メダル

引用元:日刊スポーツ
フジカキが銀 オグシオに憧れペア/日本の初メダル

<日本の初メダル~バドミントン編>

新型コロナウイルス感染拡大で東京オリンピック(五輪)は延期となった。選手が来夏の祭典で獲得を目指す五輪メダル。各競技でどのような歴史が刻まれてきたのか。「日本の初メダル」をひもとく。

【写真】リオ五輪で金メダルを獲得し、抱き合って喜ぶ松友と高橋

12年ロンドン五輪女子ダブルスでフジカキペアこと藤井瑞希、垣岩令佳組が初出場で銀メダルを獲得し、日本バドミントン界に初のメダルをもたらした。

現在5種目すべてで日本勢は上位に名を連ね、東京五輪では、男子シングルス桃田ら金メダルが期待される選手も多い。その土台を作ったのは04年アテネ五輪後に就任した朴柱奉監督だった。上位進出で満足する選手たちを見て「優勝してないのになぜ悔しがらないのか」と練習量を増やした。最初はけが人が続出し、所属先からの不満もあったが、徐々に結果が出始め、フジカキの銀メダルを生んだ。16年リオ五輪では高橋、松友組が金、女子シングルス奥原が銅メダルを獲得。年200日以上の代表活動で日本を強豪国にした。

フジカキペアは06年、青森山田時代にペアを組み始めた。当時、人気、実力のあった小椋、潮田組にあこがれ、ペアを結成した。08年北京五輪では、4位となった同じ所属先の末綱、前田組を現地で応援。先輩2組が積み上げてきた歴史を受け継ぎ、届かなかった表彰台にたどり着いた。18年11月、2人の最後の試合の相手は、高橋、松友組だった。藤井は「ずっと一緒にやってきたタカマツと最後にできたし、全力出し切れた」と、五輪でのメダルを受け継いでくれた後輩に感謝し、バトンを渡した。【松熊洋介】