南葛飾・吉水「うれしい」大敗でも達成感/東東京

引用元:日刊スポーツ
南葛飾・吉水「うれしい」大敗でも達成感/東東京

<高校野球東東京大会:日体大荏原27-0南葛飾>◇18日◇1回戦◇駒沢球場

南葛飾は20安打を打たれ、27失点の5回コールド負け。守備も8失策と乱れた。

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右翼を守った吉水雅貴主将(3年)は「(先発の)今泉君が序盤、ちゃんと投げたのに、守備の僕らがちゃんとできず、点を与えてしまいました」と反省の言葉を並べた。

もっとも、達成感もある。「単独でやれて、すごくうれしい」と率直に話した。部員数が少ない。昨秋は出場を辞退したが、この夏は他の部から助っ人を集めた。バドミントン部から2人、バスケットボール部から1人、部活をしてない生徒も1人、加わり、計10人で臨んだ。

吉水自身、野球を始めたのは高校に入ってから。当時も部員不足。たまたま、スマホのケースがDeNAベイスターズのものをしていたのを教諭に見られ、「野球をやってみないか」と誘われたのがきっかけ。それまで、ほとんどスポーツ経験はなかったが、思い切った。いきなりの硬球も「怖くはなかったです。当たらなければ痛くない」。野球の魅力にはまり、最後は主将を任されるまでになった。

金子玲太監督(24)は「吉水君は1年生からやって、成長を見せられたと思います。初心者でしたが、3年間、野球を続けられたのは良かった」と優しく話した。吉水は、最後の公式戦は2打席凡退。エラーもしたが、飛球をキャッチもした。高校野球をやり終えた気持ちを問われると「もっと練習しておけば良かったな」と正直に打ち明けていた。