桃田、男子単で4強!ビデオ判定システムに不満も/バドミントン

 バドミントン・全日本総合選手権第4日(29日、駒沢体育館)各種目の準々決勝が行われ、男子シングルスは世界ランキング1位で昨年覇者の桃田賢斗(25)が古賀穂(23)=ともにNTT東日本=をストレートで下し、4強入りした。女子ダブルスは世界選手権2連覇の永原和可那(23)、松本麻佑(24)=北都銀行=組と2016年リオデジャネイロ五輪金メダルの高橋礼華(29)、松友美左紀(27)=日本ユニシス=組が順当に勝ち上がり、30日の準決勝で対戦する。

 ペースは崩れなかった。男子シングルスで桃田が所属先の後輩でもある古賀に21-13、21-13でストレート勝ち。この日から設置されたアリーナ席には多くのファンが詰めかけ、世界1位のプレーに酔いしれた。

 「自分の動きがよくてああいう点差になった。世界の舞台はそんなに甘くないということを伝えられたと思う」

 快勝の裏にはドタバタもあった。この日から第1コートのみに導入されたビデオ判定による「チャレンジ」。桃田と古賀は1度ずつ要求したが、判定に3分以上かかった上に、落ちたシャトルが実際とは違う場所に表示されるなど混乱。結果的に2度のチャレンジはともに古賀の得点となった。大会で導入されて3年目。観客からも「え~っ」と声が漏れるなど課題を露呈した。

 「3分以上待たされた。海外では(判定が)スッと出る。あれだけ時間がかかるなら、ないほうがいい」。思わぬ“敵”にも屈することなく世界王者の強さを見せた桃田。2連覇へあと2勝。最終日まで突っ走る。