【陣内貴美子の目】大逆転Vの桃田、本当にうまい試合の作り方

引用元:スポーツ報知
【陣内貴美子の目】大逆転Vの桃田、本当にうまい試合の作り方

◆バドミントン ワールドツアーファイナル 最終日(15日、中国・広州)

 男子シングルスで世界ランク1位の桃田賢斗(25)=NTT東日本=が、同8位のアンソニーシニスカ・ギンティン(インドネシア)を2―1で下し、4年ぶりの優勝を飾った。

【写真】決勝でギンティンのショットを粘り強く拾う桃田

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 負けていてもおかしくない試合をひっくり返した桃田選手の底力を感じました。今大会のギンティン選手はすごく調子がいい中で、桃田選手は最後まで運動量が落ちなかった。ショットがアウトになるミスは、焦ったりバランスが崩れた体勢で無理に打つことから生じますが、最終ゲーム後半、しっかり修正してミスも最小限にできました。試合の作り方、ポイントの取り方が本当にうまいなと感じました。

 ナガマツは相手に研究されて、本来のリズムを作らせてもらえませんでした。中国ペアはナガマツの体勢を崩すように配球し、気持ちよく攻撃できないようにしていました。今後はサービス周りの向上や、1ゲーム目の流れのつかみ方などが課題になってきます。ただ、決勝まで勝ち上がったのは実力の証し。まだまだ、という気持ちが出てくる、意味のある負けだったと思います。(バルセロナ五輪代表) 報知新聞社