東野有紗、バドミントン混合ダブルス五輪出場へ「一羽入魂」で恩返し

引用元:スポーツ報知
東野有紗、バドミントン混合ダブルス五輪出場へ「一羽入魂」で恩返し

 東京五輪で日本のメダルラッシュが期待されるバドミントン。全5種目中、最初に決勝(7月31日)が行われる混合ダブルスには、岩見沢市出身の東野有紗(23)=日本ユニシス、岩見沢美園小出=が、渡辺勇大(ゆうた、22)=日本ユニシス=とのコンビで、初の五輪出場を狙っている。スポーツ報知のインタビューに応じ、バドミントンでは道勢初のメダリストを狙うことを宣言した。【聞き手・小林 聖孝】

 ―2019年は世界選手権(8月、スイス)混合ダブルスで日本勢初の銅メダル、12月のワードツアーファイナル(中国)で4強、全日本総合選手権でも3連覇と大活躍でした。

 「世界選手権の銅は大きな一歩になったし、年末のファイナルでも1次リーグで、世界選手権で完敗した中国の世界ランク1位ペアに勝利し、自信がつきました」

 ―中学3年から組んでいる一学年下の渡辺とのコンビでの武器は?

 「普通のペアは、女子がネットでつなぎ、男子が後衛から打ち込みますが、私たちは、自分もバックからジャンプショットを打つなど自在、多様性があると思います」

 ―これまで世界ランク1、2位を占める中国ペアが高い壁になってきたが、破るための強化点は?

 「技術は急に上達しませんが、自分たちの強みであるコンビネーションに磨きをかけ、ミスを極力少なくすることが大事だと思います」

 ―小学生の時は、現・道協会副理事長、日本小学生連盟事務局長を務める下野和義さん(59)に厳しい指導を受けた。

 「当時の連続スマッシュ、オールコートノックなどきついメニューが、今の土台になったと思います」

 ―福島の強豪・富岡第一中時代には、2年生だった2011年3月11日に東日本大震災が発生。一時、岩見沢へ避難した。

 「生きていることさえ当たり前ではないことを思い知らされ、バドミントンを続けられる幸せ、周囲への感謝の気持ちが強まり、今も持ち続けています」

 ―東京五輪バドミントン競技で、混合ダブルスは最初に決勝を迎える。この種目では16年前回リオ大会のベスト8(数野健太、栗原文音組)が過去最高です。

 「最高のパートナー、勇大君と『一羽入魂』で力を合わせ五輪代表、金メダルを取り、北海道や福島の、お世話になった皆さんに恩返しをしたいです」

 ◆東野 有紗(ひがしの・ありさ) 1996年8月1日、岩見沢市生まれ。23歳。バドミントンは6歳から。富岡第一中3年で全国中学女子ダブルス優勝、富岡高3年の全国高校選抜女子ダブルス優勝。14年世界ジュニアの混合ダブルスで銅。15年に日本ユニシス入り。渡辺と組み17年全日本総合初優勝、18年の全英オープン優勝。右利き、160センチ、54キロ。血液型B。 報知新聞社