桃田、一度は「大丈夫だろうなと」練習再開で「二重に」【会見一問一答1】

桃田、一度は「大丈夫だろうなと」練習再開で「二重に」【会見一問一答1】

 今年1月に交通事故に巻き込まれて負傷し、2月8日に右目眼窩底骨折の手術を受けたバドミントン男子の桃田賢斗(25)=NTT東日本=が6日、都内で会見を開いた。練習復帰を受けてのもので、事故以来、公の場で語るのは初めて。一度練習に復帰した際にシャトルが二重に見えるという症状が出たことから手術に踏み切ったが、事故の直後は日ごとに視野がはっきりしていくなどし「大丈夫だろうな」と思っていたと明かした。以下、一問一答の(1)。

【写真】傷跡が残る痛々しい姿で帰国した桃田

 (冒頭、スーツ姿の桃田が登壇する。顔の傷は見た目には目立たなくなっていた)「皆さんこんにちは。NTT東日本の桃田賢斗です。本日はお忙しい中、お集まりいただき、ありがとうございます」

 (続けて)「1月に交通事故にあい、手術を経て、先日、チームの練習に合流することができました。お亡くなりになられた運転手の方にご冥福をお祈りいたします。今回、復帰する際にあたって、たくさんのサポートや激励の言葉をくださった皆さんに感謝の言葉を伝えたくて、このような場を設けさせていただきました。本日はよろしくお願いします」

【代表質問】

 -当時の心境は。

 「その時は朝4時半出発で、すごく眠くて、バスの中で寝ていたんですけど、多分、衝撃で起きて…。その時は自分も何が起きたのか分からない状況でした」

 -事故でドライバーの方が亡くなった。ご自身のケガの状況もあって、現実を受け止められた時の心境は。

 「本当に自分はけがもしていましたし、動けなかったんですけど。本当に、たくさんの方にサポートしてもらって、安静にできる場所につれていってもらったので、特に焦って取り乱すとかではなく、ずっとぐったりした状態だったかなと思います」

 -それから一度練習復帰された。その時にシャトルが二重に見えたということだった。その後、また手術ということだったが、視力への影響が分かった中での違和感はなかったか。

 「事故にあって次の日も二重に見える時があったんですけど、時間がたてばたつほど、視野がはっきりしてきたので、大丈夫だろうなと思ってたんですけど…。練習再開した時にずっと二重に見えるなというのがあって、再検査してもらいました」

 -リハビリの内容や、今の練習の手応えは。

 「再検査もしっかり受けて、トレーニングも再会していいという許可も出たので、いきなりハイペースで練習はできないんですけど、少しずつトレーナーさんに体の状態をケアしてもらいながら、練習に取り組めているのですごく充実感もありますし、自分の体のキレも少しずつ戻ってきてるなという感覚はあります」

 -試合復帰に向けたスケジュールや、自身で思う課題は。

 「試合のスケジュールはまだ未定というか…。そこもいろいろな方と相談しあいながら決めていきたいと思います。今後の課題は、自分はコートに立つとどうしても動きたくなってしまうので、それを少しでもセーブできるようにするのが課題かなと思っています」

 -代表入りは確実と見られているが、東京五輪への思いは。

 「東京オリンピックはそうですけど…まずは目の前のことを一つ一つこなしていきたいなっていう。それを全力で取り組んでいきたいなっていう思いもあるんですけど…。今回の経験をして、今まで東京オリンピックは延長線上にある大会だなと思っていたんですけど、こういうふうにいろんな方に本当に応援してもらって、激励の言葉をもらって、いまは東京オリンピック、本当に金メダルを狙っていきたいなと思いました」