バド桃田が事故後初会見 “練習の虫”はスロー調整が試練に

バド桃田が事故後初会見 “練習の虫”はスロー調整が試練に

 1月に遠征先のマレーシアで交通事故に遭い、右眼窩底骨折などの重傷を負ったバドミントン男子シングルスの桃田賢斗(25)が6日に会見。約2カ月ぶりに公の場に姿を見せた桃田は「今回の経験をして、金メダルを狙っていきたいと思った」と、東京五輪への強い意気込みを口にした。

 2月に手術した右目は完治。すでに所属するNTT東日本で練習を再開しており「ハイペースでできないが、充実感はある」と笑顔を見せた。

 今後もチームで練習を続け、団体の国別対抗戦トマス杯(5月16日開幕=デンマーク)での実戦復帰を目指す。男子シングルス世界ランキング1位で東京五輪の金メダル候補は「コートに立つと動きたくなってしまうので、セーブするのが課題」と、スロー調整を図るとしたが、元来は練習の虫だ。2017年5月に違法賭博による資格停止処分から復帰してからは、それまで一切、やったことのなかったウエートや走り込みなどに精力的に取り組み、筋力、持久力アップに努めた。海外遠征から帰国後、休日を与えられても「やることがないから」と、練習場に姿を見せて体を動かすのは珍しくないという。

 スロー調整に飽き足らず、事故に遭う前のベストコンディションにまで戻そうと急ピッチで調整すれば、新たな故障を誘発しかねない。技術的には世界トップクラスだけに、焦りは禁物だ。