五輪の道険しいタカマツ…強すぎる日本女子複の悲劇

引用元:日刊スポーツ
五輪の道険しいタカマツ…強すぎる日本女子複の悲劇

<バドミントン:全英オープン>◇14日◇英国・バーミンガム◇女子ダブルス準決勝

「タカマツ」こと高橋礼華、松友美佐紀組は、昨年4月末からの2枠をかけた東京オリンピック(五輪)選考レースで、現在世界ランキング7位で国内3番手にいる。優勝こそないが国際試合では準優勝4回、4強4回。7月のインドネシアオープン(OP)、9月の中国OPとポイントの高い大会でも準優勝を果たした。

【写真】女子ダブルス準決勝 福島、広田組(奥)に敗れ引き揚げる高橋礼(右)、松友組

実力十分だがその上にいるのが「フクヒロ」こと福島由紀、広田彩花組と3位の「ナガマツ」こと永原和可那、松本麻佑組。このままだとタカマツペアは2大会連続のメダルも狙える力を持ちながら五輪に出場できない。

昨年、世界ランキングのトップ10に日本人ペア5組が入るなど、女子ダブルスの成長は著しい。どういう結果になろうと、日本バドミントン界が強すぎるからこその悲劇といえる。

16年リオデジャネイロ五輪前、タカマツペアは世界ランキング1位だった。当時、フクヒロペアは18位、ナガマツペアは63位。それから3年で実力は拮抗(きっこう)。フクヒロとナガマツの2組は世界1位に上り詰め、18、19年と2年連続で世界選手権決勝で対戦するまでに成長した。

長身とパワーを兼ね備えたナガマツペア、打って良し、守って良し、粘り強く総合力の高いフクヒロペアが台頭。戦略や展開力で、リオ金を勝ち取ったタカマツペアは目標にされ、パワーとスタミナで上回られ、苦しい状況に追い込まれている。【バドミントン担当=松熊洋介】