上田桃子選手、全英賞金から1千万円 熊本豪雨被災地に

上田桃子選手、全英賞金から1千万円 熊本豪雨被災地に

 7月の豪雨の被災地を支援しようと、熊本県出身のプロゴルファー上田桃子選手(34)が5日、8月に開催されたAIG全英女子オープンの賞金から1千万円を義援金として熊本県に寄付した。県庁で蒲島郁夫知事に目録を手渡し、「熊本の方の力になればうれしい」と語った。

【写真】豪雨被災地に義援金を寄付した上田桃子さん(左から2人目)=熊本県庁

 新型コロナウイルスに伴う様々なリスクを考え、今年は全英欠場も考えたという上田さん。故郷で豪雨災害が発生し、「結果はどうなっても頑張っている姿を見せたい」と出場に踏み切った。結果は、2008年大会の7位を上回る自己最高の6位。「熊本の方から、逆に私の方が応援をもらった」

 交流がある芦北町出身のロンドン五輪バドミントン女子ダブルスの銀メダリスト、藤井瑞希さん(32)の実家が被災し「かなりの被害を受けた」と、本人から聞いていた。藤井さんからチャリティー活動を呼びかけられたことがきっかけとなり、全英に出場してその賞金を寄付しようと考えたという。

 コロナ禍で熊本で過ごす時間が増えたという上田さん。「中学の頃から県外で過ごすことの方が多かったが、改めて熊本が好きだなと思った。熊本県人としてスポーツを通じて頑張る姿を見せたい」と語った。(伊藤秀樹)朝日新聞社