瀬戸大也、過ちを糧に 4年前初五輪リオは不完全燃焼「すごくすごく浮かれていた」

瀬戸大也、過ちを糧に 4年前初五輪リオは不完全燃焼「すごくすごく浮かれていた」

 2020年7月、56年ぶりの自国開催となる夏季五輪が首都・東京で幕を開ける。日本選手団は金メダルの目標数を1964年東京五輪、2004年アテネ五輪の16個を上回る史上最多の「30個」に設定。柔道、バドミントン、卓球、競泳など近年の国際大会で功績を残している競技に加え、サーフィン、スケートボードなど今大会から採用された新競技にも大きな期待が集まっている。東京五輪の「主役」となるであろう選手たちを特集する。

 名実ともに競泳のエースとなった瀬戸大也(25)=ANA=が、東京五輪でその実力を遺憾なく発揮する。

 19年は、7月の世界選手権で200メートル、400メートル個人メドレーの2冠を達成。「東京五輪に向けて準備ができたと強く言える年だったと思う」と振り返った。2種目の内定を得て以降も、その振る舞いは王者そのものだ。

 思い返すのは16年リオ五輪へ向けた1年間。15年夏に同じく代表に内定したが、当時はまだ22歳の大学生。「すごく浮かれていた」と瀬戸は言う。15年9月に手術した両かかとの経過も思うほどよくなく、調整の遅れもあり、リオ五輪は銅メダル。不完全燃焼のまま初五輪を終えた。

 今は「気は一切抜いてない」と瀬戸。胸を張って「このまま強い気持ちで過ごしていければ、自信を持ってスタート台に立てる」と言い切れるだけの毎日を日々過ごしている。

 400メートル個人メドレーは競泳で1番目の決勝種目。メダルラッシュを巻き起こすために-。4年前の過ちも、今この瞬間も、全てが金色のメダルにつながっていると、瀬戸は信じている。