桃田退院!術後の経過良好、5月中旬トマス杯復帰へ前進/バドミントン

 1月に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれて負傷し、今月8日に右目の眼窩底(がんかてい)骨折で手術を受けたバドミントン男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗(25)が13日、入院先の病院から退院した。発表した所属先のNTT東日本によると、ここまでの経過は順調で、今後は治療に専念しつつ、ジョギングなどの軽い運動からリハビリを再開する。

 復帰へまた一つ階段を上った。右目の眼窩底骨折と診断され、8日に手術を受けた桃田が、この日の午前中に退院。今後も定期的に通院することになるが、術後の経過も良好だったため、退院の許可が下りたという。

 「しっかり治したい」。周囲にこう漏らし、手術に臨んだ。この日は遠征先のマレーシアで交通事故に遭ってからちょうど1カ月。順調に回復していたが今月4日、東京都内での日本代表合宿で練習を再開した際にシャトルが二重に見える違和感を覚えた。追加の検査で骨折が判明していた。

 関係者によれば現在、日常生活に支障はなく、本人と担当医の判断で近いうちに軽いジョギングから運動を再開する。全治3カ月の見通しのため、3月中旬の全英オープン(バーミンガム)での復帰プランは白紙に戻ったが、全治の期間を考慮すれば、5月16日開幕の国・地域別対抗戦、男子トマス杯(デンマーク・オーフス)が復帰戦になる可能性が高い。ただ、本格的な練習再開のめどは立っておらず、慎重に復帰時期を見極める。

 骨折が事故後すぐに判明せず、復帰プランが停滞した桃田。東京五輪での金メダル獲得へ向けて、体力面や試合勘の衰えなど不安は募るばかりだが、一歩ずつ確実に回復している。限られた時間のなか、日本の男子エースが全力で自らのバドミントンを取り戻す。