女子に続いた!遠藤&渡辺が男子ダブルスで日本勢初全英V/バドミントン

 バドミントン・全英オープン最終日(15日、英国・バーミンガム)各種目の決勝が行われ、ダブルスで男子の遠藤大由(ひろゆき、33)、渡辺勇大(22)=日本ユニシス=組が女子の福島由紀(26)、広田彩花(25)=アメリカンベイプ岐阜=組に続いて初優勝を果たした。遠藤、渡辺組はインドネシアペアを2-1で下し、同種目の日本勢初制覇。世界連盟は新型コロナウイルスの感染拡大で、今大会後から4月12日までワールドツアーの中断を決めた。今後の東京五輪出場争いに関する措置については後日発表される予定。

 11歳差のコンビが栄冠をつかんだ。33歳の遠藤と22歳の渡辺が、コートの上で大の字になった。110回の伝統を誇る全英オープンで男子ダブルス日本勢初優勝を飾った。2018年混合ダブルスに続く日本勢初制覇となった渡辺は、遠藤と抱き合って喜んだ。

 「やはり何でも最初の1番は気持ちがいい」

 世界ランキング1位のマルクスフェルナルディ・ギデオン、ケビンサンジャヤ・スカムルヨ組(インドネシア)との頂上決戦。後衛からの強打、巧みなネット前でのさばきなど変幻自在に攻めてくる相手に我慢強く戦った。何度もレシーブを上げてチャンスを待ち、最終ゲームは18-19からの逆転劇だった。

 遠藤は、16年リオデジャネイロ五輪に出場した早川賢一とのコンビで過去3度全英オープンの決勝に進みながら、涙をのんでいた。“4度目の正直”に「説明できないくらいうれしかった」。女子の福島、広田組との“ダブルスアベック優勝”を成し遂げた。

 遠藤と渡辺のペア結成はリオ五輪後の16年9月。わずか3カ月で全日本総合選手権大会を準優勝し、互いに惹かれあった。渡辺は「僕が遠藤さんにずっとくっついて私生活でも一緒に過ごすこともある」。年齢差はあっても、決勝前日に携帯型ゲーム機で楽しむほど距離感は近く、息ぴったりのコンビネーションだった。

 五輪レースポイントで日本勢2番手につける遠藤、渡辺ペアは格付けの高い全英オープンを制し、1万2000ポイントを加算。東京五輪出場に大きく前進した。

 「これをいい自信にして、もっと上げていかないといけない」と飽くなき向上心を見せた遠藤。東京五輪は新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で通常開催が危ぶまれる情勢だが、バーミンガムの歓喜を東京につなげる。