桃田、SNSライブ配信でファンに語った「ネガティブにならず悔いのない練習を」/バドミントン

 遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれたバドミントン男子シングルスで世界ランキング1位の桃田賢斗(25)=NTT東日本=が21日、会員制交流サイト(SNS)のライブ配信に登場。新型コロナウイルスの影響で、実戦復帰の目安としていた国・地域別対抗戦の男子トマス杯(5月16日開幕、デンマーク)が、8月15~23日に延期されることが決定。先の見通せない状況が続くが、前向きに語った。

 自身の復帰プランに暗雲が垂れ込める中でも、さわやかな笑顔で元気を届けた。桃田はファンを思いやり、優しく語りかけた。

 「気持ちが落ちてしまうと思うけれど、絶対いい方向へ向く。それに向けて力を合わせて頑張りましょう」

 1月に交通事故に巻き込まれた桃田は先月29日、所属するNTT東日本で練習を再開。復活への一歩を踏み出したが、世界バドミントン連盟はこの日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて、桃田が実戦復帰の目安としていた5月16~24日のトマス杯を東京五輪(7月24日開幕)後の8月15~23日に延期すると発表した。

 実戦復帰の時期が白紙となったが「仕方ないと思う。ネガティブにならず、一日一日の練習を悔いのないようにこなしていければ」と力を込めた。

 この日、中学、高校時代を過ごした福島県を訪問。富岡一中時代の先生と再会するなど英気を養ったことも明かした。リハビリのため、出場を見送った3月中旬の全英オープンも観戦したといい「みんなパワーアップしていて、やること多いなと思った」と闘志に火がついた。4月12日から国内で行われる日本代表の強化合宿に合流する予定だ。

 「全てを受け止めて、力に変えられるようなスケールの大きい選手になって(コートに)帰ってきたい」

 新型コロナウイルスの影響で東京五輪の通常開催が危ぶまれる。金メダルを目指す桃田にとって先の見通せない日が続くが、着々と準備する。