桃田賢斗「今は100%の状態」事故での骨折、五輪延期も腐らず全快宣言

桃田賢斗「今は100%の状態」事故での骨折、五輪延期も腐らず全快宣言

 バドミントン男子で世界王者の桃田賢斗(25)=NTT東日本=が26日、オンラインで取材に応じた。金メダルが期待される東京五輪が新型コロナウイルスの影響で1年延期となったことについて改めて言及し、「動揺もあったが、周囲のサポートもあり、変わらない姿勢でずっと頑張れている。延期になっても五輪への気持ちは全く変わってない」と、相次ぐ逆境の中でも揺るがない意欲をのぞかせた。

 1月には遠征先のマレーシアで交通事故に遭い、後に右目の眼窩底骨折が判明して2月に手術を行った。当初は五輪本番まで5カ月しかなく「少しでも早く元の状態に戻ろうと思っていた」と急ピッチで復帰を目指していたものの、延期で軌道修正。じっくりと回復に努め、「今はプレー中に全く問題なく見えるようになり、98%くらいは前と同じように見えている」と明かし、「精神的なものも合わせると今は100の状態で毎日練習できている」と“全快”を宣言した。

 現在、コロナ禍で国内外の大会が中断しており、7月に予定されていた代表合宿も中止となるなど実戦復帰の見通しは立っていない。

 ただ、桃田は日々、所属で午後練習だけという制限つきながらも基礎練習を中心に地道にトレーニングを積んでいるという。「試合続きだとなかなか課題に取り組む時間が少ない。(今は)念入りに、少しでも自分の短所を消せるように練習できている」と前向きに捉え、「体が回復して元のパフォーマンスに戻るまで時間がかかると思うが、ネガティブにならず、初心や感謝の気持ちを忘れずに毎日の練習を精いっぱい頑張れたらいい」と悠々とした様子で心境を語った。