リオ金の“タカマツ”高橋礼華、現役引退へ 20年8月にコートを去る理由

リオ金の“タカマツ”高橋礼華、現役引退へ 20年8月にコートを去る理由

 バドミントン女子ダブルスで16年リオデジャネイロ五輪金メダリストの高橋礼華(30=日本ユニシス)が現役引退の意向を固めた。ペアを組む松友美佐紀(28)は現役を続行。同じ日本ユニシスの金子祐樹(26)と組んで現在世界ランク19位の混合ダブルスに専念し、24年パリ五輪を目指す意向という。

 高橋、松友は既に関係者へ報告を済ませた。コートを去る高橋は年齢による体力面の変化や、新型コロナウイルスによる大会延期など言い訳は一切なかったという。本来であれば、現在は東京五輪は閉幕している。高橋は東京五輪に出場するしないにかかわらず、「20年8月を区切り」としていたと関係者は明かした。

 16年リオデジャネイロ五輪から4年。五輪連覇の偉業に挑むべきか何度も悩んだという。し烈な五輪選考レースが始まる昨年4月には遠征先シンガポールのホテルの一室で、松友と本音をぶつけ合った。高橋は「選考レース、東京五輪で勝つ」と腹をくくった。トップアスリートとしてモチベーションを保つリミットが20年8月、このタイミングだった。昨年12月、高橋は全日本総合選手権の敗戦後に号泣。「この大会で成長させてもらった」と最後の舞台だったことを明かしていた。

 日本勢初の五輪金メダルを成し遂げ、「タカマツ」の愛称で知られる黄金ペアは19日に会見を行い、自らの口で全てを報告する。

 ◆高橋 礼華(たかはし・あやか)1990年(平2)4月19日生まれ、奈良県橿原市出身の30歳。宮城の聖ウルスラ学院英智中、高を卒業後、09年に日本ユニシス入社。高校時代に1学年下の松友とペア結成し、14年10月に現行の世界ランキング制度で全種目を通じて日本勢初の1位、同年BWFスーパーシリーズファイナルで日本勢として初制覇。全日本総合選手権は5度優勝。1メートル65。右利き。