五輪延期論に選手ら戸惑い バドミントン永原和可那「信じて準備するしかない」

引用元:スポーツ報知
五輪延期論に選手ら戸惑い バドミントン永原和可那「信じて準備するしかない」

 新型コロナウイルスの感染拡大で東京五輪の延期や中止が取り沙汰されている。選手たちは戸惑いつつも大会に向けた揺るがぬ決意を語り、やり切れない思いを口にする競技団体幹部もいた。

 バドミントン女子ダブルスで世界選手権2連覇の実績を持つ永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)の永原は「五輪があると信じて準備するしかない」と切実な表情。サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」のエース岩渕真奈(INAC神戸)は「どちらにしてもやることは一緒。やり続けるだけ」と言った。競泳女子の大橋悠依(イトマン東進)は「(感染拡大が)早く収まってほしい」と願った。

 「みんな五輪に照準を合わせて追い込んでいる。アスリートの人生をなめているのかと思う」。全日本フリースタイルBMX連盟の出口智嗣理事長は1年延期を提案したトランプ米大統領に対する怒りを隠さなかった。

 日本バレーボール協会の鍛冶良則事務局長は「今まで費やしてきた強化の時間、選手の気持ちを考えると複雑なものがある」と胸中を明かす。長期の延期となれば選手選考を含めた競技への影響は大きい。

 日本バドミントン協会の銭谷欽治専務理事は「2年延期なら選手の年齢層も変わり、各国の世代交代も進む」と指摘した。日本馬術連盟の木口明信常務理事は「1年はぎりぎり。2年後になると今の馬は(ピークを過ぎて)使えないかも」と事情を訴えた。

 3大会ぶりに復活するソフトボールは4年後のパリ五輪で実施されない。日本協会の矢端信介強化副本部長は「もちろん中止は避けたいし、1、2年の延期も考えられない」と予定通りの開催を切望した。空手も同じ立場だけに、組手男子日本代表の林晃監督は「目標を達成すべく最大限準備する。覚悟を持って臨んでいる」と話した。 報知新聞社