桃田 復帰戦が延期 実戦感覚を取り戻す機会が次々と消える

桃田 復帰戦が延期 実戦感覚を取り戻す機会が次々と消える

 世界バドミントン連盟は20日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で5月16~24日にデンマークで開催予定だった国・地域別対抗戦の男子トマス杯と女子ユーバー杯を8月15~23日に延期すると発表した。1月に交通事故に巻き込まれて戦線離脱中の桃田賢斗(25=NTT東日本)の復帰のメドとした大会だったが、金メダルを狙う東京五輪後に先延ばしされ、貴重な実戦の場がまた一つ消えた。

 ワールドツアーは15日に終わった全英オープン後から4月中旬まで中断。アジア選手権(マニラ)など4月中旬から下旬に行われる5大会の中止に加え、トマス杯とユーバー杯の延期により5月の大会も空白となった。五輪までに桃田の出場が見込まれる上位の国際大会は6月9~14日のタイ・オープン(バンコク)、同16~21日のインドネシア・オープン(ジャカルタ)のみ。状況次第では両大会も延期や中止になる可能性がある。

 日本代表の朴ジュボン・ヘッドコーチ(55)は4月12~19日の国内合宿で桃田を招集する意向を固めている。着実に復活へ近づいている桃田は「(試合に)出られるならすぐに出たい」とはやる気持ちを抑えるが、実戦感覚を取り戻すべき機会は、次々と消えている。

 《インスタで「ネガティブにならない」》桃田は21日、マネジメント契約を結ぶ「UDN SPORTS」のインスタライブに出演。大会の延期や中止が相次いでいることに触れ「それは仕方ない。ネガティブにならず一日一日の練習を悔いのないようにこなせれば」と語った。欠場した全英は映像で確認したといい「みんな凄いパワーアップしていた。やることが多いと思った」と感想も口にした。またこの日、中高6年間を過ごした福島を訪問したことも明かした。