コロナ禍で増加? 20~30代前半の男性にも目立つ「ぽっこりお腹体形」の危険

引用元:THE ANSWER
コロナ禍で増加? 20~30代前半の男性にも目立つ「ぽっこりお腹体形」の危険

 忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。

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 新型コロナウイルス感染拡大でリモートワークが進み、運動不足に陥りがちな働き世代。気づいてみれば、ぽっこりとお腹が出てしまったという男性もいるだろう。中野氏によると20~30代前半にも少なくないといい、その危険性と解消法を教えてくれた。

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 職業柄、街で歩いている人の立ち方や、歩き方、体型などは、ついつい観察してしまいます。特に薄着になったここ1~2か月間で気になっているのは、腹が出ている男性が非常に多いな、ということです。

 振り返ると、コロナ禍の影響で在宅勤務が増え始めてから、早い人では約半年が経過しています。在宅勤務により、日々の運動量が否応なしに減っていることは、この連載でも何度か触れてきました。やはり、男性のぽっこり腹がこれだけ目立つのは、コロナ禍の影響があるのだろう、と感じています。

 また、休日の外出を控えたり、夏のレジャーも自粛傾向が見られたりすることの影響も大きいでしょう。外出をしなくなると人の目が気にならなくなり、体型にも頓着しなくなるもの。例年、夏前になると慌ててダイエットを始める人が多いのですが、今年は「ヤバイ!」と思う段階に来ても、それほど気にならなくなっているのでしょう。

 人の目の少ない自宅勤務は、おやつやアルコールの摂取量も増加しがちです。しかも、男性の場合、そもそも体重を計る習慣のある方も少ない上、スーツを着なくなるとサイズの変化に対しても鈍感になります。日常的な運動不足に見られないことによる意識の低下、そして摂取カロリーの増加によって、いつの間にか腹がぽっこり出ていた、というわけです。

 さて、お腹だけぽっこり出ている男性に多く見られる特徴が、「腹が出ていて脚が細い」という体形です。それはなぜか? 大筋群が集中する下半身の筋肉がごっそり落ちてしまうため、基礎代謝が低下し、消費しきれなかったエネルギーが内臓脂肪となって腹周りに蓄積していくからです。

 人は何の運動もしていないと20代を境に、年1%の割合で筋肉量が落ちていきます。そのほとんどを占めるのが下半身。ですから、「腹が出ていて脚が細い」という体型は、中年以降の男性によく見られる特徴でした。

 ところが街を歩く人たちを見ていると、今や20代や30代前半の男性でも「腹が出ていて脚が細い」という人が少なくありません。

 さらに、20代~30代前半の若い男性でよく見られる「ぽっこり腹体形」は、脚の筋肉が細すぎてO脚になり、お尻にも筋肉がなくぺたんこであること。そして、猫背で、お腹も出始めている点も特徴的です。次ページは:「お腹が出ていても元気でいられるのは、年齢が若いうちだけです」

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