仙台育英・佐々木 コロナで休校中に「V字回復の成長」 高校野球東北大会

引用元:毎日新聞
仙台育英・佐々木 コロナで休校中に「V字回復の成長」 高校野球東北大会

 東北6県の高校野球独自大会の優勝校による東北大会(東北地区高校野球連盟主催)は第2日の10日、宮城・石巻市民球場で行われ、2019年秋の東北王者・仙台育英(宮城)が一関学院(岩手)に3―2で逆転勝ちした。11日の準決勝でノースアジア大明桜(秋田)と対戦する。

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 仙台育英は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春に約2カ月休校した。その間に「V字回復の成長」を遂げた選手、と仙台育英の須江監督が話していたのが、佐々木だ。その佐々木が逆転の二塁打を放った。

 七回2死一、二塁の好機に「3番の仕事ができる」と奮い立った。「いいタイミングで振れた」と3球目のスライダーを引っ張る。「入ってくれ」という思いを乗せた打球は、右翼線のフェアゾーンに落ちて2者が生還した。須江監督も「信じていた」と喜んだ。

 チームが優勝した19年秋の東北大会では背番号17だった。中止になった今春センバツでは、登録メンバー18人から外れていた。休校中は自宅で父とバドミントンのシャトルを使った打撃練習に取り組み、本来の感覚を取り戻した。

 この日の先発メンバーには2年生4人が含まれた。佐々木は「この大会で優勝し、いい形で次の代につなげたい」。3年生の自負が見えた。【上鵜瀬浄】