西本、意地の勝利 4年連続決勝 バドミントン全日本

引用元:産経新聞
西本、意地の勝利 4年連続決勝 バドミントン全日本

 バドミントンの全日本総合選手権第5日は30日、行われ、シングルス男子は西本拳太(トナミ運輸)が決勝に勝ち上がった。

 試合が終わると、コートに倒れ込んだ常山を横目に、西本は何度も拳を握り、ほえた。79分。フルゲームの激闘の末に同じ所属の後輩を破った西本は、「しぶとさで何とか勝てた」と興奮冷めやらぬ表情を浮かべた。

 第1ゲームを失って迎えた第2ゲームは、「気持ちを切り替えられた」と持ち前の粘りで、なんとか奪取した。ファイナルゲームは一進一退の攻防。「サーブは手が震えた」と西本が振り返る緊迫したラリーに、観客も固唾をのんで見守った。最後は、相手スマッシュがアウトになって試合を決め、「久々に接戦をものにできた」と笑顔を見せた。

 東京五輪出場権を、常山と争っている。同じ所属で、お互いに切磋琢磨(せっさたくま)する関係だ。前日に「先輩の意地を見せたい」と語っていた西本が、きっちりと勝利をつかみとった。

 決勝では、世界1位の桃田と対戦する。「気持ちで引くことなく挑戦し、もちろん勝ちに行きたい」と西本。4年連続の舞台に、臆することなく挑む。(久保まりな)