ナガマツ、フクヒロ破り決勝 世界1位中国ペアとの決戦へ「明日、負けたら意味ない」

引用元:THE ANSWER
ナガマツ、フクヒロ破り決勝 世界1位中国ペアとの決戦へ「明日、負けたら意味ない」

 注目の日本勢対決は、またも長身ペアに軍配が上がった。バドミントンの国際大会BWFワールドツアーファイナルズは14日、中国・広州で各種目の準決勝を行い、女子ダブルスの松本麻佑/永原和可那(北都銀行)と福島由紀/廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)の日本勢対決は、松本/永原が2-1(13-21、21-17、21-9)の逆転で勝利を収め、初の決勝進出を決めた。

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 ともに170センチを超える長身で強打が武器の松本/永原は、序盤こそ守勢に回ったが、第2ゲームからばん回。永原が前衛、松本が後衛に入る形を作って、強打を見舞った。ファイナルゲームでは、永原がスーパーレシーブを見せるなど、相手に試合のペースを渡さずに押し切った。松本/永原は国際大会で4大会連続の準決勝敗退を喫しており、前回大会も準決勝敗退だったため、永原は「日本勢対決に勝てたのは嬉しいけど、準決勝を勝てずに苦しんでいたので、そこを勝てて嬉しい」と心境を明かした。

 両ペアは、昨年と今年の世界選手権・決勝戦でも対戦。ともに、双方がマッチポイントを握る大接戦の末、松本/永原が2連覇を果たしている。国際大会で4連勝となった。2人よりも安定して好成績を収めている福島/廣田にとっては、天敵だ。2週間前に国内で行った全日本総合選手権の決勝戦でも敗れている。福島は「第2ゲームでシャトルが飛びにくいコートに入ったら、相手がガンガン前に出て来た。前に詰めていく速さや積極性は、見習って、自分たちもそういう形を作っていきたい」と改善のイメージを話した。

東京五輪出場権レースではフクヒロ、ナガマツがリード
 両ペアは、現在の女子ダブルスの日本代表を引っ張る存在だ。2020年東京五輪出場権獲得レースでは、福島/廣田が1位。松本/永原が3位。2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストの高橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス)が5位タイで追いかけている。日本勢は来年4月末の時点で8位以内に2組が入れば、上位2組が五輪に出場できる。獲得ポイントでは、高橋/松友が引き離されている状況で、今大会でも福島/廣田が4強、松本/永原が決勝に進出したことで、その差を広げている。

 勝った松本/永原は、翌15日の決勝戦で世界ランク1位のチェン・チンチェン/ジア・イーファン(中国)と対戦する。松本は「昨年、準決勝で負けて、高橋/松友ペアが決勝戦を戦っているのを上から見ていて悔しかった。明日、負けたら意味がない。これまでの自分たちに恥じない試合をしたい」と世界選手権2連覇を果たすなど力をつけてきたプライドをのぞかせた。永原は「中国のペアには、今年2度、決勝戦で負けている。3度目の正直で勝って優勝したい」と意気込みを示した。

 大会には、今季の上位成績8組のみが出場。東京五輪のメダル候補による今季最強ペア決定戦と言える。松本/永原は夏の世界選手権に続き、冬のビッグタイトルも手に入れ、東京五輪で金メダルのイメージをを膨らませるか。注目の日本勢対決を制した、その後がさらに重要な一戦となる。 THE ANSWER編集部