代表合宿参加の桃田賢斗、３月全英ＯＰで復帰目指す

日本バドミントン協会は1月31日、男子シングルス世界ランキング1位の桃田賢斗（25＝NTT東日本）が来月3日から始まる日本代表強化合宿（東京）に参加することを発表した。

【写真】コートに倒れ込んで涙を流す桃田

桃田は1月13日にマレーシアで交通事故に巻き込まれ、頭部裂傷や全身打撲などのケガを負った。15日に帰国後、そのまま入院。精密検査で異常なしと診断されたことから17日に退院し、静養していた。桃田は所属チームを通し「ご心配をおかけしましたが、2月3日からの代表合宿より練習を再開することになりました」とコメントした。

NTT東日本の広報によると、桃田は現在も療養中だが、順調に回復しているという。ただし、まだラケットを握っておらず、運転手が死亡するほどの事故とあって、今後はメンタルケアを行いながら、身体作りからスタートさせる。桃田も「しばらく競技を離れておりましたので、まずはコンディションを整えることを優先し、少しずつ試合復帰を見据えていければと考えています」と慎重な姿勢を見せた。

事故直後、桃田のもとに駆けつけた日本代表の朴柱奉監督（55）は協会を通じて「本当に良かったです。無理をせず、けがの回復状況を見ながら練習に取り組み、全英オープンに向けて準備していきます」とエースの復帰に喜びを語った。

桃田は昨年国際大会で11勝を挙げ、すでに東京五輪出場を確実にしており、順調にいけば、連覇がかかる全英オープン（3月11日開幕、英バーミンガム）での復帰を目指す。

◆桃田の交通事故とその後の経緯

▼1月12日　マレーシアマスターズで優勝。

▼13日午前5時ごろ　桃田、日本ユニシス平山コーチ、森本トレーナーらが乗った車が、クアラルンプール空港に向かう途中で追突事故に巻き込まれる。運転手は死亡。桃田はあご、眉間、唇裂傷、全身打撲で病院で手当てを受け、そのまま現地の病院に入院。

▼14日　病院で検査を受け、翌15日の帰国が決定。日本協会銭谷専務理事が都内で会見し事情を説明。

▼15日　事故に遭った3人と、付き添っていた男子シングルス中西コーチが日本に帰国。桃田は検査のため、そのまま都内の病院に入院。

▼17日　異常なしと診断され退院し、静養。

▼20日　インドネシアマスターズから帰国した朴監督と中西コーチが都内で会見し、当時の様子を語る。