小学生バドミントンV2東谷悠妃、青森山田で世界へ

引用元:日刊スポーツ
小学生バドミントンV2東谷悠妃、青森山田で世界へ

小学生最強バドミントン少女が強豪校でレベルアップし、次代のオリンピアンを目指す。18、19年全国小学生バドミントン選手権女子シングルスを2連覇した旭川市出身の東谷悠妃(ゆうひ、旭川忠和小6年)が今春、青森山田中に進学する。同校は東京五輪女子ダブルス代表候補の永原和可那(24=北都銀行)らを輩出した青森山田高までの6年一貫指導。“虎の穴”で力をつけ、世界のトップへ駆け上がる。

【写真】V2の東谷、ラケット片手にスマイル

140センチ、37キロの小さな体にでっかい夢を詰め、新天地に羽ばたく。1月、青森山田中に合格した東谷は、入学説明会で同校を訪れ、バドミントン部の練習を見学。「高校生と一緒に練習していた。強い学校の雰囲気を感じた。もっと力をつけて、まずは中学の大会でベスト4とか優勝ができるような選手を目指したい。人間的にも成長したい」と謙虚に話した。

同中は12年に女子団体準優勝、女子ダブルスでは12、13、17、19年と4ペアが全国制覇している強豪。さらに、中学卒業後に進学する青森山田高は、東京五輪を狙う「フクヒロ」ペアの福島由紀(26=アメリカンベイプ岐阜)、「ナガマツ」ペアの永原和可那(23=北都銀行)らの母校でもある。「すごい先輩たちのように、将来は世界で活躍できるようになれたら」と前を向いた。

東谷が旭川忠和小1年でバドミントンを始めた際、父学洋(たかひろ)さん(40)も一緒に競技を始めた。週2回の忠和クラブの練習に加え「もっと練習したい」という東谷の要望に応え、週末には練習場所を探して奔走。自宅の旭川から車で約1時間かけ、滝川や上富良野まで足を運んだこともあった。娘のために独学で指導法も学び育てた父は「険しい道ですが将来、五輪を目指せるような選手になったら、また全力でサポートしたい」と話した。

全国小学生選手権は、リオデジャネイロ五輪女子ダブルス金メダル「タカマツ」ペアの松友美佐紀(28)が4~6年時に3連覇、高橋礼華(30=ともに日本ユニシス)が5、6年時を連覇するなど、五輪メダリストの登竜門。中学から父のもとを離れる東谷は「強くなって、いつかオリンピックの金メダルを父にかけてあげたい」。父とタッグで築いた土台を、青森の強豪校でさらに磨き上げ、大輪の花を咲かせる。【永野高輔】

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◆東谷悠妃(あずまや・ゆうひ)2007年(平19)4月7日、旭川市生まれ。旭川忠和小1年時に旭川忠和クラブで競技を始める。全国小学生選手権は18年で5年生以下、昨年は6年生以下で優勝。今夏の小学生ABC大会は女子Aグループ8強。好きな選手は奥原希望、山口茜。家族は両親と妹、弟。140センチ、37キロ。右利き。血液型O。

◆青森山田中バドミントン部 全国中学は12年団体準優勝。女子ダブルスは12年志田千陽・斉藤ひかり組、13年曽根夏姫・二村ひとみ組、17年加藤佑奈・大沢陽奈組、昨年は遠藤心夏、小笠原未結組が優勝している。17年女子シングルス準優勝の高橋美憂は昨年、全国高校総体女子ダブルス優勝。一貫教育の青森山田高は、12年ロンドン五輪女子ダブルス銀メダル「フジカキ」ペアの垣岩令佳(30=再春館製薬)、20年東京五輪代表候補「フクヒロ」ペアの福島、「ナガマツ」ペアの永原らの母校。