リオ金「タカマツペア」高橋が涙の引退会見「悔いはない」/バドミントン

 2016年リオデジャネイロ五輪バドミントン女子ダブルスで金メダルを獲得した高橋礼華(あやか、30)とペアを組む松友美佐紀(28)=ともに日本ユニシス=が19日、オンラインで記者会見を行った。

 「タカマツ」の愛称で親しまれたペアは2連覇が懸かる東京五輪の出場を目指したが、五輪切符2枚を巡る日本勢の争いで3番手にとどまっており、出場が厳しい状況だった。現役引退を表明した高橋は「19年の(五輪選考)レースが始まってから、思うような結果を出せなかった。(コロナ禍で)レースの中断や東京五輪の延期が決まり、あと1年、気持ちと体が持つのかなという気持ちがあり、素直な気持ちを松友に伝え、意思を尊重してもらった」と涙ながらに決断の理由を明かした。

 07年から13年間ペアを組み、ともに戦ってきた松友について「口に出さなくても目標や強い気持ちが一緒だった。松友とペアだったから、ここまでやってこられた。悔いはない」と感謝の気持ちを伝えた。

 今後については「カフェや食に興味がある。全日本選手権やジャパン・オープンで飲食を提供できる場所を作りたい。より楽しく観戦できるためにどうするか考えていきたい」と意欲を示した。

 混合ダブルスに専念する松友は「世界選手権での優勝を目指したい」と新たな目標を掲げ、「これからも頑張っていくので、先輩(高橋)には、一番近くで応援していてもらいたい」と話した。

 リオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得したのは4年前の8月19日(日本時間)。特別な日に、別々の道での活躍を誓い合った。