大堀彩、山口茜撃破!初Vかけ2年ぶり決勝「気を引き締めてやっていきたい」

引用元:スポーツ報知
大堀彩、山口茜撃破!初Vかけ2年ぶり決勝「気を引き締めてやっていきたい」

◆バドミントン 全日本総合選手権第5日 ▽女子シングルス準決勝 大堀2―1山口(30日、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)

 各種目の準決勝が行われ、女子シングルスで世界ランク19位の大堀彩(23)=トナミ運輸=が、同4位の山口茜(22)=再春館製薬所=を2―1で破り、2年ぶり2度目の決勝進出を決めた。男子シングルスはトナミ運輸勢対決となり、2016年大会優勝の西本拳太(25)が常山幹太(23)に2―1で競り勝った。男子ダブルスは、昨年王者の園田啓悟、嘉村健士(ともに29)組=トナミ運輸=がストレート勝ちし、2連覇に王手をかけた。各種目の決勝は1日に行われる。

 山口のショットがコートを外れて勝利が決まると、大堀は両手でガッツポーズを作って2度しゃがみ込み、雄たけびを上げた。「素直に今はうれしい。今後の自分の自信につながる試合だったと思う」と晴れやかな笑顔を見せた。

 ハイレベルなラリーの応酬を制して逆転した。第1ゲームは「全然自分のプレーをさせてもらえず自滅した」と11―21で落とした。しかし、心は乱れなかった。「『勝ちたい』とは全く考えず、『目の前の1本1本を大切に』と自分に言い聞かせてコートに入った」という第2ゲームを21―18で取り、振り出しに戻した。

 ファイナルゲームは、我慢勝負になった。「正直、体も疲れがたまっているのは分かっていた。お互いどっちが先にネットにかけるかの勝負だけだった。相手のコートに返すことだけを考えていた」。戦術よりも、気持ちで山口をのみ込んだ。

 初体験の五輪出場権獲得レースを通じて、強いメンタルを手に入れた。9月の韓国オープンで世界5位のラトチャノック(タイ)に惨敗した試合が転機となった。「何もできなかった。今までで一番ひどい試合だった」。そこで気持ちを切り替えた。「格上の相手にこそ食らいつく気持ちを常に持とうと。その積み重ねが、少しずつ自信になっている」と手応えをつかんだ。

 決勝では、世界ランク3位の奥原希望(24)=太陽ホールディングス=に挑む。「今日以上のパフォーマンスができるように、気を引き締めてやっていきたい」。女子シングルス“2トップ”の山口、奥原を連破し、東京五輪代表争いに名乗りを上げる。(勝田 成紀) 報知新聞社